はじめに

 私どものコンサルティングは賃金・人事に特化した、どちらかと言えば少々タイトなコンサルです。もう20年も続けていますが、私がこの仕事に関わり始めた頃と今では状況も随分と変わり、新たに出くわす問題(ご相談)もまだまだ増える一方です。
それらがコンサルティング・マインド、いわば私の好奇心を煽り立て、「惰性でコンサルは出来ない」と囁きます。
 そのような、ちょっと特殊であまり知られていない人事コンサルという仕事に携わり、東西奔走する私の思いつくままを連載いたします。

|

2018年5月16日 (水)

三百六十七話 5月の目標面接

 5月は連休で日が少ないうえに、目標設定の面接の時期が重なり、人事コンサルは毎年タイトなスケジュールとなります。
 目標管理制度が建前でなく、実際にうまくいくかどうかの大きな要因の一つに「面接」の実施があるといえます。制度として実施することになっていても、していない、初めはしていたがいつの間にかうやむやになった、というようなことはよくあることです。また、「面接」を実施する人はするが、しない人はまったくしない、というのもよく聞かれます。
 中小企業での目標管理の「面接」は、最初から上手くできる管理職もいれば、なかなかできない管理職も大勢います。できない人はずっとできないし、やらないので、放って置くと制度は崩壊するか、形骸化します。したがって、「面接」の仕方を指導し、オフィシャルに実施する機会をつくることが必要です。制度をつくれば動く大手と違って、中小企業の悩ましいところですが、目標管理がもたらす効用を考えると、充分にお釣りが来ます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年5月10日 (木)

三百六十六話 ブーメラン社員

 何かの事情で一度退職した人を再雇用する制度を取り入れる企業がジワリと増えてきています。また、厚労省も制度化を経済界に勧めているようです。16年の産労総研の調査では、理由を介護や育児に限定すると、およそ3社に1社が復職制度があるとしています。
 復職について中小企業では、制度化はしていないものの、事情を勘案して個別には対応している会社は結構あるでしょう。そのような会社は制度化の可能性が高そうですが、そういった積極推進の可能性のある会社が在る反面、意地でも絶対認めない会社も多いと思います。人材へのそのようなこだわりは、中小企業の良い面でもあるでしょうが、それもこの人不足の状況下では変わらざる得ないかもしれません。
 一度退職した人が元の会社に復職した社員をブーメラン社員などと呼びますが、会社にとってブーメラン社員の大きなメリットは即戦力性にあるといえます。これは、捨てがたいメリットに違いありません。また、制度化する利点は採用、定着にプラスになることです。中小企業でも、わが社は「復職制度あり」の看板を検討する会社が増えることでしょう。でも、会社としては「なんでもかんでも」はいやに違いありません。工夫が求められます。

clipガソリン車に乗っていると気がつきませんが、EVスタンドは知らぬ間に随分と普及していまEvす。GoGoEVというマップで大阪市内を見ると写真のようにビッシリ。全国では2万7千ヶ所以上といわれていて、ガソリンスタンドが3万ヶ所ですから、間もなく抜くでしょう。もはやガソリン車の次はEVに決定となりました。
 
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年5月 2日 (水)

三百六十五話 人不足下の新人研修①

  4月は新入社員研修が続きました。管理職研修とならんで中小企業においても実施する会社が増えた教育制度の一つです。わたしが人事コンサルに関わるようになった30年ほど前には、ほとんどの中小企業では行っていなかったと思います。一つには新卒を本格採用する会社が少なかったせいもあるでしょうし、また何を教えればよいのかわからないこともあったでしょう。。
 新入社員研修をするメリットは、やはり定着率のアップです。とくに現在のような人不足の状況では虎の子といえる人材ですから、なんとしてでもリタイヤせず、早く一人前の戦力になって欲しいところです。このような会社の思いは、採用に携わり苦労した者ならよくわかるのですが、それ以外の人は案外、理解していないことが多いようです。「今度のはダメだ。もっとちゃんとした人材をよこしてくれ。」というくらいにしか考えていません。そういう意味では、「いまどきの新入社員」を受け入れる体制を整えておく必要もあるかもしれません。役職者には現在の採用状況くらいは説明しておいた方が良さそうです。
 新入社員研修のカリキュラムですが、銀行や商工会議所などの合同研修も良いのですが、できれば社内で研修するのがベターに思います。内容は、どこの会社でも行っている「仕事をする心構え」が中心で良いでしょう。入社して間もないこの時期にしか、教えられないことがあるのです。それをしっかり身につけてもらうべきといえます。
 
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年4月25日 (水)

三百六十四話 サポーター手当

 レナウンは育児休職から復帰した販売員が短時間勤務などで同僚に負担がかかる場合に、同僚の販売員に一人当たり月3000円の「ほほえみサポーター手当」なるものをこの3月より支給しています。
 確かに「子育ては少子化を考えれば必要だし、たいへんなことだが、本人だけでなく職場の同僚である我々への負担も結構大きい。」と考える社員は多いに違いありません。本人も休みを何となく取りづらかったり、自分だけ早く帰るのは気が引けて、職場の雰囲気が悪くなったり、離職につながったりしかねません。サポーター手当で職場のモチベーションが上がり、抜けた分のカバーをしてくれるなら、本人の短時間勤務等による人件費の下がりと同僚の残業増加とのバランスはあるでしょうが、会社としては3000円は安いかもしれません。
 ありそうでなかった同僚への配慮の手当ですが、人不足に雇用の流動化を睨んで、育休や子育て推進にレナウンは本気なようです。でも、このような制度はこまわりの効く中小企業こそが取り組むべきでしょう。他社が目を向けていない間が差別化に有効で、チャンスといえます。

clip京都堀川通にある関与先の近くにあった中華料理店が閉店の案内を貼り出していたのは昨年の春頃です。その後、新しい店がオープンする気配もなく、この場所ではやはり商売にならないかなと思っていましたら、夏くらPhotoいから前の道路に大型バスが数台止まり、中国系と思われる人たちが、ぞろぞろと店の中へ入っていきます。よく見ると、店のつくりはそのままに看板だけが「日本式ちゃんこ鍋」となっています。中を覗くと縦長のテーブルに土鍋型のステンレス鍋がずらりと並んでいます。なかなかうまい商売を考えたものです。客の来るときだけ開ければ良いし、人数分だけ準備すれば良いのですから。しかも、ちゃんこ鍋なら中身は何でも構わないでしょうし。たぶん、海外の旅行会社とタイアップして、ツアーに組み込んで貰っているのでしょう。ハズレ無しの商売です。
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年4月19日 (木)

三百六十三話 賃金の凸凹

 厚労省調査(全国企業約5万件)の昨年の年齢階層別賃金を見ると、全平均で男性のピークは50~54歳で424,000円です。10~99人規模だと55~59歳がピークとなり、339,200円となります。いずれも、この数年はダウン傾向にあり、山が低くなっていますが、その分、20代等の若年層が上がっています。若年層の上りは、大手中堅より中小企業の方が顕著です。
 10~99人規模のこの山の傾きを計算すると、年当たりざっくり3,800円となります。この中には基本給の昇給と手当のアップ分が入っていますが(つまり、定昇+定昇外)、データの少ない中小の昇給の目安となります(これが大手の山だと8,700円となり、うち定昇が5,700円くらいとすると、定昇外は3,000円となります)。
 ここへ来て、スバルやJRが高齢者の賃上げを実施するなど、世代別の賃金配分はまた移って行くでしょう。足元は人不足ですが経済の先行きの懸念から、企業は賃上げに慎重にならざるを得ません。限られた原資の配分先が年ごとに変わりそうです。自社の配分先を見極めることが重要になっています。

clipインバウンドでは西高東低といわれ、関西の景気はそれなりに活況です。確かに観光でも、大阪、神戸、京都、奈良を関西地域として、ひとまとめにして見るとそれぞれに特徴、個性があり、奥が深いPhotoといえます。神戸を取り上げても、大型クルーザーが就ける港に空港もあり、洒落た店と歴史ある建物がひしめいていて、六甲山系が急角度に立ち上がり、その奥に有数の温泉地を抱えるといったロケーションは、実は見どころ満載なのです。写真は六甲に三つあるケーブルカーの一つ摩耶ケーブルですが、二度の大災害を乗り越えて93年の歴史を誇ります。先日、登りましたがスキージャンプ台と同等の急勾配の線路を見ているだけでも飽きません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

«三百六十二話 中小企業の賃上データ