はじめに

 私どものコンサルティングは賃金・人事に特化した、どちらかと言えば少々タイトなコンサルです。もう20年も続けていますが、私がこの仕事に関わり始めた頃と今では状況も随分と変わり、新たに出くわす問題(ご相談)もまだまだ増える一方です。
それらがコンサルティング・マインド、いわば私の好奇心を煽り立て、「惰性でコンサルは出来ない」と囁きます。
 そのような、ちょっと特殊であまり知られていない人事コンサルという仕事に携わり、東西奔走する私の思いつくままを連載いたします。

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2018年7月20日 (金)

三百七十六話 外国人雇用

 厚労省の統計だと外国人雇用は昨年10月で128万人となっていて、前年比19.5万人増の過去最高です。国別では中国人がざっくり3割、ヴェトナムが2割、フィリピンが1割の順で、前年比ではヴェトナムが約40%も伸びています。
 この人不足から実態として外国人に頼らざるを得ないことから、政府は来年4月に新在留資格を設ける方針で、技能実習生の対象業種拡大や期間延長等により25年までに50万人の増加を見込んでいます。但し、ハローワークの外国人労働者専門官は全国に130人しかおらず、これでは19万ある事業所の相談やチェックに対応できないので、100人程度の増員を見込んでいるようです。つまり、これからはチェックも増えると思われます。

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2018年7月13日 (金)

三百七十五話 現場のリーダーの基本は「指示」

 事務職にしても、作業職や営業職にしても、実務の現場を監督するのが、リーダークラス(一般には班長、主任、リーダー、係長の肩書)です。リーダークラスは日々の実務業務を予定通り、確実に終わらせるのが一番の役目といえます。そのために、メンバーに仕事の割り振りをします。自分一人でできる仕事のボリュームには限界があるからです。
 仕事の割り振りをするには、仕事を伝えないとなりません。仕事を伝えることを「指示」といいます。リーダーにとって、良い「指示」は部署の仕事を確実にするための基本です。でも、形式的に決まった「良い指示」があるわけではありません。つねに「指示」は、メンバーの仕事の理解度や認識の度合で適切かどうかが変わります。
 たとえば、こと細かな具体的な「指示」は新人には必要ですが、ベテランには包括的な「指示」をすべきでしょう。そもそも、忙しいリーダーは毎回、細かな「指示」をしている余裕はないのです。
 では、忙しいリーダーが実際に実行できて、確実な仕事につながる、メンバーへの指示とはどうすれば良いのでしょう。それには、メンバーに「正しい指示の受け方」を教える必要があります。つまり、指示の欠けている箇所、曖昧な部分は指示を受けた側が聞くように指導することです。たとえば、受けた側が仕事の期日がわからなければ、「◯曜日の午前中で良いですね。」と訊くようにです。けっして、「いつまでにですか?」ではないことを教えないとなりません。

clip写真は安治川の河口に設けられている可動式の水門。高潮や津波を防ぐのですが、いざという時に備えて、本当に動くかときどき可動させています。これまでに2回見ていますが、いつもは上がっているアーチ状の門がこちら側Photo(上流側)に倒れていき、ダムのような形状になります。この大きさですから、ゆっくり動くために完全に閉まるまで30分かかります。また、動かすためには人が駆けつけないなりませんので、15分必要なようです。ちょっと大丈夫かと心配になりますが、この方法は極めて効果的とのことです。まあ、実際に使うときが起きないことを願うのですが。

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2018年7月 6日 (金)

三百七十四話 転職者の意思決定

 リクルートキャリアが、「転職決定者は誰からの影響が大きかったか」というような調査を発表しています。中小企業は中途採用も難しくなる中、このデータはある程度は参考になるでしょう。
 入社の意思決定に影響が大きかったのは、ダントツに「配属される先の職場の責任者」(44.9%)となっていて、続いて「入社先の人事」(32.4)、「友人・知人」(27.4)、「入社先の経営者」(23.9)、「親」(21.4)となります。転職者は「実際に必要なスキル等の確認」「具体的な業務内容の確認」「すぐに馴染める環境かどうかの判断」というのがその理由のようです。中途採用時には配属先の上司に面接に参加して貰い、上手く説明することが一番なようです。
 但し、年代別のデータを見ると、40代以上については、「入社先の経営者」も35.1%と上がっていますから、やはり総務、配属先の責任者、社長の三者のタッグが欠かせないということにもなりそうです。

clipクルマで神戸周辺を走ると、鉄スクラップがやたら積みあがっています。どうPhotoもこのところ上値単価が下がっているからみたいですが、ここへ来て、ロシアが輸出制限を発動するようです。韓国が大量に買っていたようですが、その分が日本に向かい、高騰するでしょう。積みあがったスクラップも一気になくなるに違いありません。もしならなければ、別の要因(たとえば米中貿易摩擦)が生じたことになります。勿論、これらは素人の憶測でしかありませんが、モノの動きで見る景気動向は結構確かな気がします。

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2018年6月28日 (木)

三百七十三話 中小の夏季賞与その2

 大阪シティ信金の大阪府下およそ1000社の賞与調査データが出ています。この資料の特徴は約8割が20名以下の中小企業で、それによると、大手、中堅は好調と予測される中で、悪くはないがそれほどでもない、むしろ横這いに近い、アップの最低点ギリギリ状態といえるものです。
 支給する企業は59.6%で昨夏対比で0.3㌽減少の3年連続です。但し、小売業が相変わらず支給する47.7%と低いものの13.7㌽の二桁増加ですから消費の回復が伺えます。
 支給する企業の平均支給額は262,570円と微増(+1,814円)ですが、ほぼリーマン前の水準に戻ったといえます。こちらも、率では小売が伸びています。
 この調査が少人数企業を対象としていて、その実態を表す秀逸なアンケート項目として、「ほぼ適正範囲内の支給」か、「幾らか無理をした支給」かどうか、というのがあります。それを見ると、「適正」が84.0%、「無理をした」が16.0%と昨対で8.1㌽「適正」が増えていて、やはり全体では収益改善が伺えます。但し、「無理をした」で小売業が28.6%と11.0㌽の増加ですから、ムードに収益が追いついていない厳しい実情もあるように見えます。
 少人数企業の大手・中堅とのギャップは、単なるタイムラグなのか、構造的に負荷を負っているのか、引き続き注意して見ておく必要がありそうです。

clip写真は芦屋沖を航行する日本郵船グループの超大型コンテナ船です。これだけモノが動いているのですから、景気が良くないはずがありません。今、コンテナ船は超大型化しつつあります。大型化することで効率化し、コスImg_3147トダウンにつながります。いわば、コンテナ業界も寡占化し、淘汰の波が押し寄せている状況です。吸収、合併がまだ進むでしょう。大型化した理由はもう一つ、パナマ運河の2016年拡張です。船のサイズは長さでマックス366㍍、コンテナ数で11000個とかいわれていて、それに合わせて大型化したわけです。昨年、今治造船はコンテナを2万個積載できる商船三井系のメガコンテナ船を2隻竣工させています。全長は400㍍もあります。パナマ運河は通れませんが、スエズは大丈夫なのだと思います。

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2018年6月21日 (木)

三百七十二話 中小企業の夏季賞与

  大手の賞与動向は新聞等でわかりますが、中小企業の賞与資料はほとんど出ていません。そのなかで、エン・ジャパンがこの夏季賞与の予定について調査しています。300名以下の中小企業584社からのアンケート調査ですが、おおよその傾向がわかり、景気が好調なのがわかります。
 82%が支給予定で、そのうち昨年対比で増額予定が35%、変わらずが60%、減額が5%となっています。業種別ではメーカー91%、商社93%が増額予定という高さです。増額予定の理由は74%が業績好調で、ついで社員意欲向上67%と続いています。
 このあと、大阪シティ信金の大阪府下の20名以下の調査が出ると思いますが、その数字が良ければ、末端まで景気が行き渡っていることになるでしょう。
 確かにわたしどもの関与先を見ても全般に良さそうですが、貿易関係の企業の荷動きを見ると、年初あたりから輸出入ともに好調ですから、やはり好景気の広がりが感じられます。
 あとは米国発の貿易摩擦と北朝鮮問題の動向、それに人不足が景気継続のリスク要因の目玉でしょうが、やはり東京オリンピックまではなんとか持続しそうな気配です。

clip先日の大阪の地震は突然でした。日本ではもはやどこで起こるかわかりません。わたしは客先へPhoto向かう途中、JRの車中でしたが、2時間半ほど車内に閉じ込められました。その後線路に降ろされ、近くの吹田駅へ向かいましたが、会社へ戻るすべもなく、自宅へ戻れたのは午后10:00でした。都市交通は完全にマヒ状態でしたが、文句を言う人もとくになく、日本の規律の良さは大阪でも証明されました。

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