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2009年7月

2009年7月25日 (土)

五十一話 夏季賞与結果

 この夏の賞与は大手の現在までの集計では前年同期比概ね△18%、△16.5万(経団連)という大幅なダウンの数字が出ていますが、中小企業の実態はどうでしょうか。わたしどもの関与先企業でも総じてマイナスとなっていますが、「支給無し」からプラスまで幅はあります。
 関西の20名以下規模の中小企業を中心とするデーター(大阪市信用金庫調査)見てみると、まず支給する企業の平均額は255,100円で昨夏対比で約7700円、3%のダウン程度ですが、賞与を支給する企業の割合が前年同期比で9ポイントほど減ってます。つまり、賞与を支給しない企業が大きく増え、この落ち込みはバブル崩壊後の02年と同等ですが、支給する企業の割合自体は02年より6ポイントほど低い56.7%となっています。これはこの10年ほどの資料を見ても最低という厳しい実態となっています。バブル崩壊の時は海外は関係なく、輸出企業は堅調でしたが、今回は世界中が落ち込んでいますから数字はその結果となっています。
 支給しない企業の業種別では小売(60%が支給しない)、運輸(50%)と特に少なく、昨夏との差では製造(△12.0ポイント)、サービス(△16.1ポイント)が大きく落ち込んでいます。規模別では50人以上が14%が支給しないに対して、20人未満では47%が支給しないと規模による格差も非常に大きくなっています。総じて悪く、また、業種別に規模別に格差がひどいと言えるでしょう。
 それにしても、どうも大手企業の景況と中小ではかなりのタイムラグがありそうです。大手は新聞等の通り、すでに上向いてきていますが、中小の実感は残念ながらまだ無いというのが本当でしょう。でも、2週間ほど前のセミナーに来られたオフィス不動産関係の社長さんから「毎月確実に良くなっています。ですから、心配はしていません。」と心強いお言葉を頂戴しました。不動産関係が良くなれば回復の裾野は拡がっている筈です。輸出もようやく反転しだしました。しかも差はあるもののアジア、米国、欧州ともにです。まもなく中小にも良い情報が聞かれるようになるでしょう。もう少しの我慢のようです。

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2009年7月18日 (土)

五十話 中小企業の広告活用

 このブログもようやく五十話に辿りつけました。お読み戴いている皆様のお陰です。心よりお礼申し上げます。

 景気低迷の中でも、ネット通販は業績をいまだに伸ばしているところが数ある様です。その鍵の一つはインターネットの広告戦略です。おそらく中小企業で使える唯一の広域の広告媒体はネット広告でしょう。他のメディアは中小企業が手を出すには費用がかかり過ぎます。
 その点から私どもの勉強会でも、この4月と昨年11月に大手広告代理店の現役第一線の専門家を招いてネット通販とネット広告のレクチュアをして頂きました。眼から鱗の話ばかりで非常に参考となりました。
 そして、これまでの2回の勉強会はどちらかと言えば、ネット通販広告制作におけるポイント、ネット活用のノウハウとテクニカル論でしたが、今秋9月には通販ビジネスの広告戦略の勉強会を行います。

Photo 講演は業界第三位の大手広告代理店アサツーディ・ケイの関連会社ADKダイアログのCMOであり、『買わせる通販ビジネス』 (日本文芸社)の著者である伊藤博永氏です。
 この本は広告を戦略で捉えるにはお薦めの一冊です目次を見ても、「日本型『単品リピート通販』の収益力の秘密」、「通販は便利だと信じられているが」、「通販で売れるモノ」、「通販ビジネスの陥りやすい罠」などなど大変興味深い内容でぎっしりです。

 勉強会当日は百聞は一見にしかず、伊藤様にはプロジェクターも活用し、ビジュアルに 解説頂く予定です。
 中小企業が唯一使える広域広告と言えるネット広告、その活用についてのヒントがきっと得られることでしょう。愉しみにお待ちください。

9月11日開催の勉強会は関与先の親睦会を兼ねた伊藤博永様による講演会となります。テーマは「伸びる通販ビジネスと広告戦略」~顧客を惹きつける通販の手法と広告作法の秘密~です。詳しくは文中のタグをクリックください。

 

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2009年7月14日 (火)

四十九話 「一人前社員の新ルール」の使われ方

 5月に発売した新刊『一人前社員の新ルール 』 は新人が読みやすいように書いていますが、関与先等のお話を伺っていると、新人だけでなく、結構、管理職教育などにも活用して頂いているようです。先日もある会社の役員の方から、「こことここ」というふうに頁を指定され、そこを中心に管理職教育を行って欲しい旨を言われました。よく読んで頂いて嬉しい限りです。
 また、大手の管理職の方にも読んで頂きましたが、「自分の位置がよくわかる、我々クラスも参考になりました。そのような本は意外と他にあまり無いですね。」と言われました。こちらが思わぬ点を気づかされました。

 この本は冒頭にも書いております通り、もともと経営者からお聞きした「こんな人材を評価する」「こんな人材ならお金も惜しくない」とういう内容をヒントに綴ったものですから、新人から管理職まで参考にしていただける筈なのです。
 ところで中小企業では特にそうだと思うのですが、管理職の力があって管理職になった人ばかりではないのです。管理職には向いていないけれども他に居ないから、と言う人も実は随分多いはずです。なってみたら全然思っていたのと違っていた、でももう引けない、と言う人もいるでしょう。
 色々な事情で管理職なのですが、その意味でもこの本に書かれたレベル別の101の項25が少しでも参考になればと思います。新人の項目でも「なるほど」と読めるところがあるのではないでしょうか。
 この本の項目に全て〇が付く、完璧な人などいませんし、全て×の人もいない筈です。例え一つでも参考になれば、と言うのがこの本の目指すところです。
また、活用事例を報告いたします。

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2009年7月11日 (土)

四十八話 不況と人材採用

 中小企業にとってこれから来春に向けてが人材獲得の千歳一遇のチャンスであることは間違いありません。とは言っても、先行き不透明なこの不況のもとで、人を採用するのは大変な決断を必要とします。多くの企業がリストラをする中で、今、人を採れる企業はそうはありません。もしできるところがあれば、恵まれた人材を獲得し、またより力をつけることになるでしょう。

 それにしても、これまで見てきたところでは、中小企業の人の採用についてのスタンスはけっして充分とはいえないものでした。それは仕方のないことで、少し景気が良くて、人が必要なときには、中小企業では人を選べる状況にないからです。けれどももう少し、採用の段階で人材を選べばと思うことがしばしばです。優秀な人材ということではなく、自社に合っているかどうかということです。

 人は選ばない、育成もままならないとなれば、中小企業はこと人に関して言えば賭けになってしまいます。リーマン・ショック以降、雇用は180度ひっくり返り買い手市場になりました。今は充分に人材が選べます。「どうせうちになんか」ではなく、よく吟味をしてください。

 わたしの関与先でも、「一人前社員の新ルール」を参考にしたりしてもらって、自社の『こういう人材にはお金も惜しくない』という要件を整理していただいています。また、それをもとに面接や簡単で効果的な入社問題も実施したりしています。それだけで、随分違います。あとでの後悔がぐっと減ります。

いずれ、中小企業に適した簡単で効果的な入社問題を提供する予定です。

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2009年7月 7日 (火)

四十七話 村上春樹「1Q84」風に

 非常に同時代を感じた「ノルウェーの森」では読んでいる間ずっとビートルズの曲が頭の中に流れていて、読み終わった後に「愛おしさ」のような感情が残りました。話題の新刊「1Q84」ではやはり特定はされないものの切れのいいクラシックの交響楽がバックに流れているような感覚が頭の中にずっとあり、読後は「ノルウェーの森」と同様の感覚に浸りました。良質の高い感情価値ともいえるこの感覚は小説の中に留まらず、現実の生活に深みを与え、世界の見方に厚みを与えてくれます。村上春樹のファンが多いのが頷けます。

 仕事で中国に行った折に、全員がそうではないではないでしょうが中国の人の仕事に対する姿勢、考え方が日本人と随分違うことを痛感しました。仕事に対する真摯な姿勢は日本の働く人の土壌となって、当たり前となっています。しかし、どうもそれは日本の方が特別なんだとグローバルな世界になって気付かされています。わたしはその大事な特性を失わないように、会社の人事のしくみの整備にあたっては細心の注意を払わなければならないと考えて、コンサルにあたっています。

 仕事への基本姿勢が異なると思える中国でも(勿論、世界中に村上春樹ファンがいるのですが)やはり信奉者が大勢いいるとニュースに出ていました。多分、ハルキ・ムラカミを読んでわたしが感じるのと同様の感情価値を中国や世界中の人が持つのでしょう。つまり、それは「1Q84]風に言えば、上海の人と東京の人と或いはニューヨークの人とが空を見上げて、同じ「月」を見れる、共有できる可能性を教えてくれています。そのことは多分、ますます雇用の多様化、グローバル化する企業の人事において、またわたしの人事コンサルが関わる範囲で、これから大きなポイントになることを暗示しているように思います。

先週開催の新刊「一人前社員の新ルール」を使った人事セミナーはお陰さまでほぼ満席となりました。貴重なご質問も頂き、ありがとうございました。これからもお役に立つ、セミナー、勉強会を企画いたします。

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2009年7月 3日 (金)

四十六話 石野誠一著『小さな会社の「一人前」社長業』

 石野誠一著『小さな会社の「一人前」社長業』 が出ました。「社長のルール」「経営のルール」に続く新刊です。
 「一人前」というタイトルも気になり、「一人前社員」と「一人前社長」で「一人前の会社」かもしれないと考えつつ読みましたが、小さな会社のリアルな目線でかなり具体的に書かれたその内容は、全てクリアするには容易いようで、一人前社長のハードルは結構高い、と言っています。社長業は本当に大変51nlcsebcll__sl160_pisitbstickerarrだと思います。
 カバー表紙の裏サイドに『自分の意思で社長になった人。やむを得ぬ事情で社長になった人。もうすぐ社長になる人。社長にもいろいろありますが、本書は、「いつの時代にも必要な」健全で強固な「一人前」の社長業を展開するための実務と技をまとめました。』とあるように、一人前社長を目指す人にとっては、つまり「社長はこうあるべき本」というより、必要な時に必要な箇所を読み、一歩ずつ一人前社長になって行くための本といえます。

 それにしても「小さな会社」の社長というのは多くの専門書にあるように、或いは一般に思われているよりはるか以上に「やむを得ぬ事情で社長になった人」が多いのです。だから多くの会社の社長が最初から一人前社長ではないのだろうと思います。
 社長業のたいへんさはやってみないとわからない、でも何をするのが社長業か、気が付いたときには課題が山積み、何から手をつければ良いのか分からない、というのが案外本当ではないでしょうか。だから、「人」の問題ではわたしどものような外部コンサルタントに相談をされたりするのでしょう。
 小さな会社の社長さんは特にホンネを相談する相手がなかなか無いものです。この本は社長の気持ちのわかる、ホンネに応えてくれるアドバイザーとして手元に置いておいて必ず役に立つ一冊といえます。

 

 

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