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2010年1月 4日 (月)

七十話 2010年人事の課題①

 日本の製造業のしくみはよくできています。とくに海外の工場などを見ると、それがよくわかります。海外でも競争力のある、成功しているところは皆、日本式を取り入れているように見えます。品質、納期、コストのレベルを継続して高めてゆくには完成された一つのビジネスモデルなのでしょう。。
 その製造業のビジネスモデルによく適した人事制度としては職能資格制度があげられます。自社で完結できるこの制度はわかりやすく、中小の製造業にまでよく普及しました。。
 製造業以外の業種においても、日本型製造業のしくみが当てはめることができれば、品質、納期、コストの点で競争力を高めることができるように見えます。日本型製造業のパターンに持ち込めれば成功が約束されていると言えそうです。ただ残念ながら、うまく当てはまる業態はそれほど多くはありません。製造業では成功した職能資格制度も同様で、製造業以外の多くの業種でうまく当てはまっているようには思えません。特に職種別の専門性が問われると共にその専門性がその業界で共通な業態においてです。そのような業態は広い意味のサービス業に多く見られ、大小の差はあるものの製造業にはない雇用の流動化が見られます。。
 各統計機関の数字を見ると、日本の製造業のGDPに占める割合は名目でおよそ20%です。広い意味のサービス業はおよそ70%弱あります。製造業の生産性はこの10年間をとっても5%以上あがっています。反面、サービス業は情報通信を除いて概ね横這いもしくは下がっています。数字から見ても日本経済の活性化、成長にはサービス業の生産性の向上にかかっていると思われますが、同様にサービス業にフィットした人事制度の新しいモデルの必要性が問われています。。
 それはおそらく、これまでと少し発想を変えなければならないようなものと考えられます。高い専門性と人材の適度の流動化がサービス業の生産性の向上の鍵で、それにフィットした賃金、人事のしくみが必要に思われます。それには専門別のスキル・レベルとそれに対応した賃金水準が職種ごとに必要になり、それはこれまでのような各企業ごとの対応ではなく、業種としてのセッティングが必要になると予測されます。今年はこの動きの一端が見えてくるように思われます。

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