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2012年7月 8日 (日)

百七十七話 40歳定年制

 野田首相諮問の国家戦略会議の分科会が、フロンティア構想として報告書をまとめました。その柱となる雇用分野の中で、「40歳定年制」を掲げています。年金支給とのからみで定年年齢を延ばし、いよいよ定年65歳かといわれる中で、物議をかもしそうな、なかなか思い切った提案です。定年の延長は日本だけでなく、欧州も同様のジレンマです。年金支給を延長すれば、穴埋めに定年を延ばさざるを得ない、定年が延びれば企業は若年雇用を抑え、若年失業者が増える、それがまた年金の財源を悪化させる、というわけです。日本は、そのような呪縛のない新興国にことごとく負けてしまう、したがって雇用の流動化をはかり、成長分野へ人材を活用できるようにするというようなことが報告書の主旨のようです。「雇用の流動化」だけなら、英米のように「定年制の廃止」としそうなものですが、どうやら、「40歳定年制」としたところがミソというわけです。
 「40歳定年制」が「日本が坂を転げ落ちる」のを止めるかどうかは兎も角、企業の選択肢を増やすのは事実でしょう。弊著「やっぱり人事が大事!」の最終章でも触れていますが、早期定年制が相応しい業態があるわけですから、「40歳定年制」を前提にしたビジネスモデルも出てくることでしょう。あなたが新卒だとして、業種も初任給も同じで、「40歳定年制」の会社と「65歳定年制の会社」があれば、どちらを選ぶでしょうか。「40歳定年制」だと、入社した時から自身のキャリアプラン、ライフプランを考えることとなりそうです。大学等も変わらざるを得ないしょうね。

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