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2013年7月

2013年7月28日 (日)

二百三十二話 中小の景気

 関与先の動向を見ますと、これまではアベノミクスで期待は先行していたものの、足元の業績はパッとしませんでした。特に5.6月はもう一つだったところが多かったようです。7月に入って、ようやく実際にも数字に繋がる明るい話が増えてきました。中小企業にも実態経済の回復の動きがでてきたようです。
 関与先等が抱く大方の予想をまとめると、9月下旬あたりから忙しくなると想定する企業が多いようです。目標管理の内容などを見ても、それまでに取りこぼしのないように体制を整えておこう、少しでも実力をつけておこうと考える会社も目にするようになってきました。
 たぶん、消費税の動向が鍵を握ることになりそうです。安倍政権は三つの選択枝のうち、どれをとるのでしょう。予定どおり来年4月に8%でしょうか、それとも、もっと小刻みに料率の段階型実施をするのでしょうか、あるいは6ヶ月くらい実施の先延ばしでしょうか。いずれにしても、導入前の駆け込み需要は間違いなく期待できることでしょう。
 ただし、その後の反動を考えれば、やはり今のうちに景気に左右されにくい体質にかわっておきたい、実力をつけておきたいというのが、多くの経営者の思いのようです。

_零戦を設計した堀越二郎が主人公の宮崎駿の最新作「風たちぬ」は、全編、飛行機の美しいシーンが満載です。「紅の豚」同様、作者が飛行機そのものを好きでたまらないのが良 く分かります。昔、仲間とRC模型飛行機を飛ばしていた頃に、小さくすればするほど飛行が難しくなるなかで、零戦のかたちにするとどいうわけか良く飛んがものです。たぶん、あのシンプルで美しいかたちは完成された形状なのでしょう。それをつくった天才、堀越二郎が何に情熱を傾けたか、映像でしか回答できない、一つの見方を教えてくれる映画でした。

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2013年7月20日 (土)

二百三十一話 ビッグデータ

宝の山といわれるビッグデータとは、新聞の朝刊で数10万年分に相当する膨大な量のデータを指すものらしい。ポイントカードや電子マネーの普及で、例えばコンビニだとのべ年間150億人分の詳細な購買履歴がとれるようになりました。お陰で、活用次第ではマーケティングの強力な武器となるといわれています。
 セブン&アイが電子マネーのナナコによるビッグデータを分析したところ、次のような関連性を見出しました。団塊世代が大量退職→団塊世代は家で飲む特性がある→また、お酒とともにつまみを買う頻度が高い。そこで、今までコンビニに申し訳程度に置いていた酒類の種類を大幅に増やし、酒に合う惣菜の品数を増やしたところ、酒の売上が7ポイント増加し、惣菜の売上も増えました。まさにビッグデータの威力を見せつけたわけです。
 ビッグデータは商品やサービスの開発に革命を起こすと報じられたりしています。確かにそうかもしれません。大変な時代になりました。でも、ビッグデータも競合他社を差別化できてこそ価値があるわけです。その証拠に、セブンの成功で他のコンビにもすぐに酒とおつまみを増やしましたし、どこも自社のビッグデータの解析に躍起になっています。まさに、差別化の賞味期限が短くなってきたということです。ビッグデータが鍵というより、スピード紅テントが鍵といえそうですね。
(わたしはマーケティングや経営戦略の専門家ではありませんので、このような話を「(自分で)考える力を身につける研修」や「視野を広げる、俯瞰する力のスキルアップ研修」などの中で時々使っています。中小企業には専門化は沢山いるのですが、戦略的にものごとを考える人材が極端に不足しています。増やせれば、必ず競争力アップとなるのですが。

東京にいた20代に、よく紅テントの演劇を見に行きました。小林薫や根津甚八がカッコ良かった。紅テントも最初はPhoto_2 「どうせいい加減なアングラ芝居」と思っていたら、世の中がひっくり返るくらい面白くて衝撃的でした(お陰で自分で脚本を書き、仲間を集めて大学の学園祭で 演劇の真似事をしたりしました)。世の中は学生運動の燃えカスがまだ燻っていたような時代でしたが、何か違うと感じていたところに、まったく反対のロジックで実際に行動する活動家兼クリエーターが出てきたようなものですから、飛びついたのだと思います。一度、神田川に停泊するだるま船にテントを掛けたという劇場?で行われ、見に行ったことがあります。演劇をしている間にそのまま、いつの間にか東京湾を巡っていたり、途中で火矢を撃たれた不破万作が背中に火がついたまま、川に本当に飛び込むというサービスがあったり、凄いものでした。思えば幸せな時代でしたね。そんなこと、今では到底できないでしょうに。世の中、こじんまりとお行儀が良くなりました。

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2013年7月14日 (日)

二百三十話 中小企業の夏季賞与

 大手企業の夏季賞与は日経の現時点の集計平均でおよそ74万円、昨年比1%弱の増加となっています。それに対して中小企業の賞与はよりぱっとしません。大阪市信用金庫の大阪府下中小企業の調査(対象約1000社、8割が20名以下)では、半数が賞与支給なしです。(但し、支給なしも昨年よりは0.7%改善しています。金額は平均約25万4千円で、こちらも昨年より千円ほど増加です。)アベノミクスで景気が回復といわれる割には、まだ企業業績に跳ね返ってないのが実態のようです。特に中小企業は昨年(この15年で最低でした)に対しては増えているものの、本格回復に至っていないのがよくわかります。これは私どもの関与先の実態ともほぼ一致しています。
 また、政府は賞与を含めて企業の賃上げを期待していますが、企業は当然ながら慎重です。ただ、円が100円近辺で、株が13000円を割らず、長期金利が急騰しなければ、しばらくすれば改正税制などの効果が出始めるでしょうから、やはり、参院選後今年の後半は期待できそうです。あとは消費税実施がどうなるかですが、せざる得ないでしょうし、もし実施されれば、実施後はやはり暫くは失速することでしょう。年末から年度末に掛けて景気がうんと良くなっていることを祈らないとなりません。

Photo色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の旅」(文藝春秋社、村上春樹)~仕事が溜まっていたので、出 た時に買ったまま、読まないでいたのですが、モーリス・ルイスの表紙がふと気になり、先日ついうっかり開けてしまったら、止まらなくなって一気に読見終えてしまいました。村上春樹作品の引き込み力にはいつも感心します。今回もそうですが、春樹作品は読むうちに、同時代だからでしょうか、読んでいる自分の年齢がわからなくなってしまいます。もう10年ほど前にこの作品が書かれていて読んだなら、わたしも巡礼の旅に出ていたかもしれません。
先週Prexの私どものセミナーで、太平洋人材交流センターの北村専務理事に講演いただきました。中小企業も上手く はまれば、東南アジアなど新興国への進出にも大きな予算がついて、資金的にかなりプラスになりそうで、あながち捨てたものでもなさそうです。同センターは、新興国からも研修ツアーを結構、迎え入れているようですから、関与先等との交流の機会をどこかでつくれればと思います。※ちなみに北村専務理事は料理の達人で読売新聞から取材も受けています。昔、美味しいフランス料理のコースをご自宅で頂戴したことがあります。

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2013年7月 7日 (日)

二百二十九話 管理職への期待①

 中小企業の人事制度をこれまでの事例から振り返ると、その策定の動機から、大手とは随分違いがあります。
 会社も忙しくなり、仕事も多様化して複雑になると、それぞれの部署で現場をやりくりする人が必要になり、有能な人が出てきたりします。また、そういう人が出てこないと、会社はまわらなくなり、その時点でシュリンクするか、それ以上大きくなりません。
 そこから人も増えて、各部署の仕事もより専門性を深めてくると、こんどは仕事全体を見る人が必要になります。現場のベテランは現場の中は掌握していて、責任も持ちますが、担当部署以外は「ひとごと」になりがちです。というより、現場のエゴを正面からぶつけるくらいでないと、シビアになった現在の業務では任せられません。
 したがって、現場のベテランは、現場を外から見る、会社全体を見る管理職を兼務できません。ゆえに中小企業では、会社全体を広く見渡すことができるのは社長さん一人だったりするわけです。管理職の肩書きはついていても、現場の中の立場の人ばかりが多いのが実情でしょう。しかし、所帯も大きくなってくると、当然に社長さん一人では限界も来ます。そこで社長さんの代わりに全体を見渡せる本当の意味の管理職が必要になるわけです。
 ですが、そのような管理職は放っておいてもけっして育ってきません。そこが現場の責任者と違うところで、難しいところです。会社がそのようなポストを作らないと管理職は生まれないのです。ある時点で中小企業にも人事制度なるものが必要になる大きな要因です。したがって、中小企業の人事制度は管理職をつくるために整えないと意味がないといえるでしょう。「やっぱり、人事が大事!」なゆえんです。

51zd6vb4gkl_sl500_aa300_1ヨーロッパに夫婦で旅行に行っている妹から、「ヴィトンが高くて買えない」とメールがありました。「ヴィトンは高くて当たり 前だ」と思ったら、円安で日本で買った方が安いということらしいのです。これを一つとっても、EUの不況と良客の日本を失って、ヨーロッパのブランド品は経営が益々厳しくなりそうです。「日本で在庫が安くなるに違いない」とメールしておきました。

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