« 2014年5月 | トップページ | 2014年7月 »

2014年6月

2014年6月28日 (土)

二百七十九話 基礎能力研修

 人手不足から、採用とともに社員の定着がより重要になってきています。社員の定着には教育がかなりのウェイトで大事です。中小企業でも、近年では教育に時間、労力、コストをそれなりに掛けるところが増えています。その中で一番多いのが、OJTなどの実務教育、次に管理者研修、リーダー研修といったところです。
 重要な割に意外に少ないのが、基礎能力の教育です。基礎能力の代表が、読む、書く、話す、聞く、ですが、できて当たり前と思っているのか、あまり力を入れません。でも、中小企業の生産性の低さの要因の多くはここにあると言いっても過言ではないと思います。
 確かに、大手企業はこのような教育はしないでしょう。それは、一定以上のバーを越えた人を採用しているからですが、中小企業はそうはいきません。いろいろな人がいるのが中小なのです。
 読む、書く、話す、聞くのなかでも、一番の基礎は「聞く」です。能力でいうと、「理解力」です。この当たり前の力がないと、仕事が始まりません。上長の指示を間違って理解していたら、いくら時間を掛けて一生懸命にやり遂げても、成果はゼロです。お客さんの要望を間違って聞いていたら、駆けずり回って納品しても、残念ながらお客さんはお金を払ってくれないでしょう。ですから、仕事では「聞く」力が基礎の基礎ですし、実際に現場の問題の多くがここにあるように思うのですが。
 確かに、基礎能力の向上は時間がかかりますし、「今さら」ですし、恰好いいものではないのですが、組織力の向上には欠かせないはずです。

グランフロント大阪で成功して、「うめきた」の第2期工事が着々と進んでいます。今、開発案のコンペの真っ最中ですが、公園緑地化をベースとすることは決まっているようです。残っている和歌山から関空への線Photoを地下化し、新駅をつくるみたいですが、大工事でだいぶ先でしょうから、それまではどうするのでしょう。いずれにせよ、私どものオフィスと梅田がさらに近くなりそうです。ようやく、都心のくせに不便な地区という不名誉から逃れられそうです。楽しみですね。
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年6月22日 (日)

二百七十八話 人手不足の影響が深刻

 人手不足による事業への支障について、大阪商工会議所の緊急調査によると、約2割が「既に支障が生じている」、約7割が「今後生じる懸念がある」としています。また、対策として、賃上げなど労働条件の改善を実施した企業が5割弱、実施検討中が3割弱、パートの正社員化については、2割強がすでに実施、検討中が約2割となっています。
 思いのほか、影響は深刻で、急激です。景気が上向いてきたからですが、人手不足による景気の頭打ちの懸念が現実になってきています。
 このことは、もっとも需要と供給の影響が端的に表れる派遣市場を見ると、さらにわかります。
 
 
 リクルートジョブズによる、関西圏の派遣の採用時の平均時給を見ると、昨年5月で1,319円、この5月が1,374円とこの1年で急速に上がりました。しかも、この3年間では、最も高い水準です。職種別では、オフィスワーク系が昨年5月で1,255円、この5月が1,280円の伸びですが、IT・技術系では昨年5月で1,603円、この5月が1,673円とより高い上昇を示していて、上昇の中に職種による差が大きいことがわかります。
 外食業界で人不足から店を閉めたり休店したり、また出店抑制などが起こっていますが、一般の中小企業も他人事ではなくなって来ました。人が採れるチャンスがあれば、人選しつつ機会を逃さず、また意外に手を打たないところが多いのですが、人材の流出を防がないとなりません。仕事に慣れた人材を失うことは、新人をそこまで習熟させることを考えれば、いかに大きな損失であるかを管理・監督職等にもあらためて理解させる必要がありそうです。

 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年6月15日 (日)

二百七十七話 上がる有効求人倍率

 景気の動向を知るのに有効求人倍率はもっともあてになる指標の一つです。完全失業率は、長いスパンでは有効ですが、このところの日を追うごとに深刻化する人手不足のような状況を反映する指標としては有効求人倍率の方が適しています。
 有効求人倍率は求職者一人に対する求人企業数を率で表したものですから、理屈では1を境に買い手市場か売り手市場かが変わることになりますが、実際にはズレが生じます。したがって、率の推移を見る方が参考になります。
 地域別に昨年5月と今年4月を見ると、東京1.30→1.53、愛知1.27→1.56、大阪0.93→1.09、香川1.16→1.38、沖縄0.51→0.64、といずれも、この1年でかなり上昇しています。明らかに景気が良くなったのですが、この数値には留意しておく点が三つあります。
 香川県は他県と比べて意外に検討しているように見えますが、なにか伸びている産業があって雇用が活発なのではありません。働く人がいないのです。しかも、人口の減少というより、高齢化によるものなのです。介護施設なども人が集まらず、運営がままならないところが多く出始めています。率の中身も見ておかないとなりません。
 沖縄はダントツに数値が低いので、他県の企業も沖縄で求人を考えているところが増えているようです。でも、この県別の有効求人倍率はその地区のハローワークへの届け出をベースにしていますので、地方の支社の分を本社で集めて、一括届け出するような企業だと本社の所在地で数字が計上されることになります。つまり、東京や名古屋、大阪など大都市が実態よりも高くなりやすいことになります。逆に沖縄などは支社が多いために低くなっている可能性が指摘されています。そうすると、「求人をしても思うように集まらない」ことになります。これを補正するために、厚生労働省は6月分より就業地別の有効求人倍率を出すことになっています。
 もう一つの留意点は、この数字はハローワークだけのものということです。したがって、民間のものや新卒は含まれません。よって、推移を参考にすべきなのです。リーマンショック後の21年が全国平均で0.45、今年の4月の速報値が丁度、1.0です。景気の回復度がわかります。

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年6月 8日 (日)

二百七十六話 ザッケローニの感動

 今や日本国民の全期待を背負う、サッカー全日本のザッケローニ監督が本の中で日本の凄さについて書いていました。日本に来て一番感動したのは、デパートの店員が休憩時間に入り際交代のときにする、なにげない一礼だそうです。誰も見ていないのにもかかわらず、虚空に向かってきちっと一礼をして、接客のスペースからカーテン裏へ引き下がる、その他国ではあり得ない姿は感動ものというのです。つねに個とチームという視点で見ているサッカーの監督ならではの鋭い観察力といえますが、われわれ日本人が当たり前と思っていることが、世界から見ると実は凄いことなのだというまさしく一例です。

 グローバル社会になって、われわれは教わらなければならなくなりました。われわれが他国から教わるのは他国の良いところもそうですが、むしろ、われわれが気づいていない、われわれ自身の凄さといことが大きいに違いありません。世界に何を合わさなければならないか、何を変えてはならないかに日本の社会の行く末かかっているからです。これから悩まなければならなくなりました。特に日本の人事制度はヤマ場です。必ず変わらなければならないと思われるからです。
 またそれは、大手企業だけの問題ではありません。人事における根底の価値観は大手も中小も同じです。自社が率先して変える必要はないでしょうが、どのように変わりつつあるかを注視する必要がありそうです。

 ようやく姫路城が化粧直しをしてお目見えです。それにしても、ずいぶんと白っぽく見えます。昭和Photoの大改修後もこんなっだったのでしょうか。まあ、50年の汚れですから。それにしても、やはり、姫路はお城がないとキマリません。でも、中に上がれるのは来春です。中に上がれないと、観光バスの団体が来ません。お客を当てにしているお店などは待ち遠しい限りです。その間、「官兵衛」がつないでくれそうですが

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年6月 1日 (日)

二百七十五話 日清のブラマネ

 中小企業もブランド力の強化をはかることはさまざまな良い効果をもたらします。
 カップヌードルの日清食品には、ブランドマネージャ制というものがあります。二代目で現社長の安藤宏基さんが書いた「カップヌードルをぶっつぶせ!」(中公文庫)という本には、9人のブランドマネージャがいると書かれています。すなわち、カップヌードル、チキンラーメン、どん兵衛、ら王、UFO等々の9つあるブランドに責任を持つ9人のマネジャーがいるわけです。ブランドマネージャ制は、もともとP&Gなどが始めたらしいのですが、日清の特徴Photo_2は、営業や生産、開発部門などから完全に独立していて、自ブランドを活かすためなら、日清の他のブランドのシェアを奪っても構わないという凄まじいものです。そのような制度をつくったのは、コンビニのPOSシステム下での激しい棚採り競争に生き残るためだったと、この本の中で安藤社長は書いています。
 ブランドマネージャの役割は単純明快です。強いブランドをさらに強くすること、元気のないブランドを立て直すこと、新たなブランドを開発することの三つです。そのためには何をしても良いというわけです。
 日清ブランドマネージャのこの単純明快な役割の発想は、中小企業にも参考になります。たとえば、自社の特定分野での責任者をつくり、役割を簡潔に二つ定めます。一つは、その分野の売上げを伸ばすこと。もう一つは、その分野の知識では社内で一番、業界で一番となること。この二つの役割を果たすために、あらゆる手立てを講じて構わない、などとします。
 このような単純明快な役割は、責任感、自律心を高め、発奮させます。検討の価値ありといえます。

東京では不思議な商売が成り立ち、変わった店が沢山あります。先日、出張のついでに立ち寄ったのは、新聞で紹介されていた「ラ・セントレ」という銀座にある食パンのカフェです。11時過ぎに行ったのに、カPhoto_3フェは並んPhoto_4でいます。食パンの販売もしていて、そちらはもっと並んでいました。お客はほとんど女性です。やはり、これからは女性を取り込まないとなりません。メイン・メニューの写真(右)のような食パン二切れに3種のバターとジャムのアラカルトのセットを頼むと、トースターを選びに行かされます。入り口近くに並べてあるポップアップ型のトースターを自分で選んでテーブルに持って行き、自分で食パンを焼きます。まあPhoto_5、びっくりしますし、女性ばかりの中でスーツ姿のおっさんがトースターを抱えて運ぶ姿はあまり恰好良いものではありません。さすがに、パンは絶品ですが、このセットで値段は1500円。さすが、東京銀座ですね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2014年5月 | トップページ | 2014年7月 »