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2015年8月

2015年8月30日 (日)

二百二十九話 スマフォ革命

 現在は銀行法で、金融持ち株会社の子会社の事業は金融関連に限定されています。銀行は、IT事業を強化したくてもIT企業を傘下に持つことはできません。それに引き換え、海外では金融とIT技術とが融合した「フィンテック」と呼ばれるサービスが急速に拡がりつつあります。「また日本だけが遅れる」という、それに危機感を感じた金融庁が来年あたりから、規制緩和に乗り出す模様です。或いは、「フィンテック」で先行する米国が日本にも入り込もうと金融庁に要請したのかもしれませんが、いずれにせよ、大きな影響をもたらすエポックになるに違いありません。
 日本の銀行も「フィンテック」を進めることが可能になれば、一つは、スマフォ決済に力を入れると思われます。スマフォ決済と銀行口座が直結されることでしょう。そうなると、今のようなキャッシュディスペンサーは不要になり、現金をおろさなくてもスマフォの口座から直接支払えるようになります。給与明細書もなくなるかもしれません。スマフォに明細が表示され、口座に振り込まれているのを確認できるようになるわけです。また、クレジットカードもスマフォに表示され、財布に何枚も持たなくて良くなります。その日に使うとお得なカードが表示されるなど、カード会社は新サービスで競争するようになるでしょう。大手銀行は、スマフォ・メーカー、ネット・SNSサービス、クレジット会社などと提携や傘下に収めることでより系列化し、競争は激化、それがまた新たなサービスを生むことになるでしょう。
 但し、このようなスマフォによる決済と口座の直通が普及するための障害は何と言ってもセキュリティなので、こちらも銀行はセキュリティソフトの囲い込みを進め、安全安心度のサービス競争も激しくなりそうです。スマフォのセキュリティは一気にレベルアップするかもしれません。
 以上のことの実現のほどは勿論、定かではありませんが、それほどでたらめなことではないように思います。スマフォはもう一度、大化けしそうですね。

郊外型カフェの火付け役となったのは名古屋に本社を置く、コメダ珈琲です。ドトールなどは客の回転で収益をあPhotoげますが、コメダは滞在型を売りにしています。スターバックスも滞在型ですが、スタバが都市型とすると、コメダは田舎型で、高齢者と家族連れの比率が高くなっています。どちらかといえば、昔からある喫茶店の郊外型の雰囲気です。また、不思議なことに、早朝からどの時間帯も、結構、客が詰まっています。一つはたぶん長居するからでしょうが、その分単価は高めです。コーヒーは美味しいですが、神戸などに点在する老舗のカフェなどからすると、ワンランク見劣りします。こうしてみると、なぜ人気があるのか、結構謎ですが、昔から「喫茶店に行くのが日課」という人は多いように、既存のカフェが取りこぼしたリピーターとなる客層を確実に取り込んだということでしょうか。

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2015年8月24日 (月)

二百二十八話 ユニクロ週休3日制

 ユニクロは、2014年3月に2度目となるより柔軟な地域限定性社員の導入に踏み切り、現在対象者は1万人ほどいるとされています。今度は10月にその地域限定性社員の中から希望者を対象に週休3日制を導入します。そもそも地域限定性社員は1万6千人の確保をめざしていましたが、1万人しかならず、どうしてもあと6千人を何とかしたいからのようです。
 また、週休3日にしますが、変形労働時間制を使うことで1日を10時間勤務にし、週40時間を充たして、所定内給与月額は変わらないとするとのことです。結果的には残業代が減少することとなるでしょう。想定どおり希望者が出れば、メリットは大きいと思われます。
 問題は、土日祝日出勤です。忙しい土日祝日の人材確保が難しく、週休3日制で平日を休んでもらいたいのがホンネでしょう。ここが思惑通り行くかどうかです。
 いずれにしても、これからは社員の働き方に大手も、より小回りを利かしてくることでしょう。ならば中小企業は、さらに柔軟に独自の働き方や処遇を考えないと、人材の確保は難しくなるばかりといえます。

Pc180056神戸の長田駅前にある、高さ15メートルにおよぶ鉄人28号は実によくできています。その忠実に再現したリアルさが鉄人世代には堪りません。この独特のカーブを持つボディをつくったのは、岸和田にあるタンク用の金属部品の中小企業、北海鉄工所です。100名ほどの会社ですが、鏡板と呼ばれる圧力容器の蓋と底の部品では国内最大手になります。誰もしなかった冷間工法と呼ばれる、世界初のプレス加工技術を確立し、潜水艦にまで使われています。こういう中小企業がたくさん存在するのが日本の強みですね。

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2015年8月16日 (日)

二百二十七話 最低賃金上げ

 昨年に引き続き、今年も10月に最低賃金が上がる予定です。全国平均で18円、大阪府は20円上がって858円になる予定で、過去最高額の上昇となります。昇給相場を受けてのことですが、賃上げ→景気上昇→物価上昇→賃上げ・・・の好循環誘導への一環というわけです。
 しかし、上場企業の好業績、好調な株価、外国人旅行者の増加、爆買いなどの報道とはうらはらに、中小企業の業績は全体的には、まだそれほどはぱっとしません。賃上げが消費増に結びつくのは、どうしても大手中心です。下請け型の中小企業は、原料高を売価に転嫁するには時間が掛かります。また、パナソニックなどがLEDのインドネシア工場を引き揚げ戻ってくるなど、製造業の国内への回帰がジワリと進んでいます。お蔭で人手不足はまだまだ続きそうですが、その上にこれ以上の賃上げは頭が痛い限りといえます。
 こうなると、手立ては働いている時間を充実させるしかありません。例えばパートさんなら、手空き時間はつくらず、仕事が終われば帰ってもらい、残業は極力なくすようにするなどです。もうやり尽くしたといえばそれまでなのですが、最低賃金上げをきっかけに、仕事のやり方を見直し、生産性を上げる、それくらいしか対抗手段はなさそうです。

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2015年8月 9日 (日)

二百二十六話 賃金の世間常識

 日経によると、楽天リサーチを使った1000人のアンケート調査で、「給与・賞与合わせた賃金が来年以降も継続して上がるか?」の問いに、「そう思わない」とした答が72.8%でした。賃金制度についても、「右肩上がりの賃金カーブは将来どうなる?」との問いでは、「(正社員は長く勤めるほど)賃金が上がる仕組みが残るが、今より上がらなくなる」が38.9%、「勤続年数では上がらなくなる」が47.2%、「現状並みで続く」と答えた人は9.5%でした。「賃金に差がつく要因で望ましいのは?」の問いには、「仕事の責任の重さ」が77%、「成果や効率の良さ」が74%で、この二つがダントツでした。「勤続年数」と答えた人はこれらの半分程度でした。
 90年ごろから始まった成果主義賃金以降、年功の払拭が広まりましたが、われわれの意識は長い間、「昨年よりどれだけ上がったか」のままでした。25年ほどがたって、ようやく「自分の能力や仕事に対して、いくら貰えるのか」という意識に切り替わったといえます。日本人の賃金に対する世間常識は「傾き型」から「水準型」へ、大きく意識転換したわけです。逆にいえば、社会全体が一つの意識転換をはかるのに、25年かかるということをわれわれは覚えておく必要がありそうです。

Et__2015a4暑中お見舞い申し上げます。日本中、何とかならないかというくらい猛暑が続いています。今夏はエルニーニョで冷夏という予報はいったい何処へ行ったのでしょうか。少しは気分だけでも涼しくと思い、イラストは神戸港の朝焼けに映るタグボートにしました。今年は時間がなくて、娘に写真の加工を依頼して仕上げたものです。手抜きですね。

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2015年8月 2日 (日)

二百二十五話 リーダーの道具(ツール)

 大手は勿論、中小企業も人を使える人材を喉から手が出るくらい必要としています。人を使える人材としての最初のステップがリーダークラスです。通常は実務業務と並行して、一名から数名の人をまとめる役目がプラスされます。会社は実務に長けている人の中から、人の面倒見やトラブル時の対応の良さ、視野の広さなどを判断して、リーダークラスに抜擢するわけです。
 そのような人をまとめる仕事はリーダークラスといえども、従来の実務業務の延長線上にはありません。まったく質の違う仕事なのですが、たいていの会社は抜擢された人にその説明をしません。まして、人を使うための道具(ツール)を与えることなどまずしないといえます。
 弊著新刊「不安・苦手ゼロ!人を使うのが上手な人のリーダーのワザ」はそのようなリーPhotoダークラスのための道具(ツール)になればという思いで書きました。77の項目はそのアイテムとして読んでいただければと思います。したがって、書いてあることは各アイテムの基本の考え方、使い方です。実際の仕事では、各アイテムをその状況に合わせて使わなければなりません。上手い使い方ができるようになるには、それは経験を積むしかないのです。でも、77のアイテムを知って習熟するのと、やみくもにとは言わないまでも、先輩の見よう見まねだけで経験を積むのとでは、結果は自ずと違ってくるといえるでしょう。

このところ、通勤電車で女性が日経を読んでいるのをよく見かけるので、何を読んでいるのかと立ち読みしている30歳くらいの女性の新聞を失礼ながら覗き込んだら、「私の履歴書」でした。先週まで「浅丘ルリ子」を連載していたからです。終盤はゴシップ記事みたいなのも交じっていたように思いますが、前半は大陸から引き揚げて来た苦労話が続き、とても興味深いものでした。それにしても、文章が良くできています。もちろん本人が一人で書いたのではないでしょう。わかりやすくテンポが良いうえに、言い回しが実に浅丘ルリ子らしいのです。このあたりの執筆のプロは凄いですね。とても参考になりました。

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