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2015年10月12日 (月)

二百三十五話 インバウンド消費

 ちょっと経験したことのないことが起きています。GDPは年率換算で前年比マイナス、家計消費支出もマイナスなのに、小売りは順調に伸びています。とりわけ百貨店などは連続でプラスです。このからくりの理由はインバウンド消費によるものです。免税手続き売上などのインバウンド消費は国内消費に含まれないのです。もちろん、小売りでも、インバウンドにあまり関係ないスーパーなどはかんばしくありません。
 このインバウンド消費の40%を占めるのが中国人観光客という数字があります。中国の景気の減速と元安で中国からの観光客が減るかと思ったら、今のところ逆に増加しています。中国国内の観光は△20%とか大きくダウンしている話ですから、やはりお金に余裕のある人が日本に来ていると思われます。また、欧米など遠方への旅行者が減り、近場の日本や台湾などにシフトしていることも一因のようです。それとお金のある人は、日本商品へ転換したり、マンションなどの不動産への投資で物色に来日する人も多いといわれています。でも、中国経済の停滞が長引けば、やはり中国人観光客も減少していくでしょう。
 今年の外人観光客は7月までに1105万人を突破し、すでに昨年1年間の8割となっています。今のところ、勢いは止まりそうにありませんが、インバウンド消費はいつまで続くのか、なにしろ経験のない初めてのことなので各業界とも慎重です。とりわけ、恩恵を受けている関西ですが、直近の数字で大阪の主要ホテルの稼働率が92%を超えました。これはもはやほぼ予約が取れないという、とんでもない数字ですが、ブームはまだ続くのかと新にホテルを建てるのには慎重です。同様に小売等の売上増で思わぬ恩恵を受けている中小企業も多々ありますが、設備投資すべきかどうか、悩ましいところです。インバウンドをはじめ、日本はこれからまだまだ、中国に振りまわされそうです。
 

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