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2016年3月

2016年3月27日 (日)

二百五十九話 ベア相当

 厚労省の主要企業の数字ですと、昨年のベアは0.76%2300円程度と推測できます。今年はまだわかりませんが、現在の推移の6掛けとすると、0.45%1,400円程度の予測ができます。
 そんな中、味の素が基本給は変えず、4月1日より1日の所定労働時間7時間35分を20分短縮し7時間15分とします。会社の発表では、これは平均14,000円分のベアになるとしています。労働時間が短縮された分、時間当たりの賃金がアップとなるからです。14000円なら、今年のベア予測値で10年分になる計算で、思い切ったことをしたものです。
 仮にこれまで通り働いたとすると、1日20分の残業となり、時間単価が上がった分14000円以上の残業手当が増えることになります。これは当然、会社の望むところではないでしょう。反対に7時間35分で行っていた仕事を7時間15分に短縮できたなら、生産性が4.4%アップしたこととなり、ベアは負担どころか逆にお釣りが返ってくるでしょう。
 また、時短のもう一つの狙いは人材の確保でしょう。所定労働時間7時間15分は、人材の獲得にも定着にも差別化をはかれるわけです。新入社員アンケートの「その会社に入りたい理由」で「賃金の高さ」の順位の低さを思えば、効果は明らかと思われます。しかもグローバル化する人材の獲得や女性の登用にさらにプラスとなれば、賢い選択をしたといえそうです。もちろん、これで生産性のアップが伴ってのことですが。
 この施策は中小企業にはなかなかマネができそうにありません。でも、もし味の素が思惑通りの成果を上げたなら、業種業態によっては考えてみる値打ちがあるかもしれません。間違いなく、大きな差別化となります。

弊ビル2階の「ダンス夢ファクトリー」代表の岡卓二先生には、わたしどもの会でもダンスのPhoto手ほどきをしていただきましたが、そのときに解説された姿勢や動作の基本の理論的な根拠となったのが、栢野忠夫さんの「動く骨」理論です。最新刊の「動く骨-手眼足編」(ベースボールマガジン社)では、岡先生もソーシャルダンスにおける成果を寄稿をされています。ゴルフでも役に立つと太鼓判を押されていました。一読の価値ありです。

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2016年3月20日 (日)

二百五十八話 賃上げ情勢①

 大手企業が中心の春闘ですが、中小企業にとっても無縁ではありません。やはり、賃金の相場が引っ張られます。それは他に情報がないという、現在の日本の特殊な状況のせいでもありますが、無関心でいるわけにはいきません。とくに新卒初任給相場は影響を直接受け、おおよそ一年くらい遅れてやってくると考えておくべきです。
 現在までのところ新聞等によれば、ベアは昨年の6掛け程度の推移を示しています。厚労省の主要企業の数値で昨年が2.38%7367円、参考となる定昇1.62%5038円をつかうと、しめてみないとわかりませんが、6掛けで行けば今年は2.0~2.1%程度になると予測されます。
 安倍政権の音頭取りにもかかわらず昨年からの失速は、調査データでは「景気の先行きが不透明」という理由が大半ですが、牽引役のトヨタのベア減額も効いています。トヨタのの昨年ベアは6000円の組合要求で4000円の妥結でしたが、今年は組合要求が昨年の半額の3000円にもかかわらず、妥結額1500円となりました。
 理由はいろいろと言われていますが、一番はやはりグループ間の格差と思われます。グループのダイハツで昨年1600円妥結が今年はトヨタと同じ1500円です。デンソーなど主要部品メーカーの回答も1500円でトヨタに横並びとなりました。昨年においてもトヨタが引っ張って、それなりに各社がついてくる算段でしたが、実際は予想に反してついてこれなかったわけです。組合もグループ内で足並みが乱れるのは望むところではありませんでしょうから、連結純利益で過去最高となるにもかかわらず、昨年の4割以下の妥結となったと思われます。そのかわり、賞与は満額回答、在宅勤務制度などの拡充となりました。
 中小企業の賃上げはこれからですが、これらがどう影響するかです。もう少し動向を見ておく必要があります。

友人の仏教研究家の誘いで、13日に東大寺二月堂の「お水取り(修二会)」に。奈良大講師をされている書道家・陶Photo芸家の田上さんの案内で、階上からの見学。お松明は下から見るものと思っていましたので、二人とも興味津々。お坊さんたちの掛け声やら木下駄の音も聞こえ、松明の熱風も直に感じられて、なかなかの体験でした。関西ではお水取りが終わると本格的に春が来て暖かくなるというのですが、まさしくその通りに。次はいよいよ桜で今年も順番通りです。

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2016年3月13日 (日)

二百五十七話 同一労働同一賃金⑤

 非正規と正社員の格差の問題ではじまった「同一労働同一賃金」ですが、ポイントは繰り返しいうと、「同一労働」かどうかを区別する「ものさし」になにを加えるかということに尽きます。
 
「仕事の難易度」や「責任の範囲・重さ」は誰もが理解するでしょう。「勤続」についても労働側も会社も入れることにおそらく反対はしないでしょう。「性別」「学歴」「国籍」は入れないことに異論は出ないでしょう。でも、「年齢」や「家族構成」などは意見の分かれるやっかいな問題です。
 「同一労働同一賃金」をつき詰めていくと、「仕事に直接関係しないものでは賃金に差をつけない」という話にならざるを得ないのですが、それは非正規と正社員の格差の問題にとどまらず、かならず正社員自体の賃金のあり方を問うことになるのです。けれども、それは社会自体にも覚悟が必要な大きなテーマですし、そこへは労働組合も踏み込みたくないはずです。したがって、「同一労働同一賃金」の議論が進むことは野党にとって、けっして好ましいとは言えないテーマということです。
 
安倍政権は「格差の是正」という大義をかざしつつ、「インフレサイクルの後押し」とともに選挙をにらんで、敢えて取り上げたと思われます。「同一労働同一賃金」の議論は野党によって腰砕けになるに違いありません。

前回紹介した、ゴディバジャパンの社長ジェローム・シュシャンさんの「ターゲット」出版記念講演のあと、会食にご一緒させて頂き、実に興味深いお話を伺うことが出来ました。「正射必中、当Photoたるのではなく当たる」にはじまりましたが、なかでも「コンフォートゾーンの罠」「憧れと身近の両立」「欧米にはない『縁』という概念」などは、とても参考さんとなりました。ご興味のある方はぜひお読みください。わかりやすい文章で損はない内容かと思います。

 

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2016年3月 5日 (土)

二百五十六話 正社員の増加

 雇用について昨年は記録づくめです。総務省によると、昨年の労働力調査で正社員が8年ぶりに増加し、非正規を正社員が21年ぶりに上回りました。また、完全失業率も3.4%と18年ぶりの低水準、有効求人倍率は1.2で24年ぶりという高水準です。
 雇用者数増加の44万人のうちわけは、正社員が26万人、非正規が18万人です。正社員のうち、女性が23万人増加していて、女性の伸びがすさまじいといえます。また、正社員のうち65歳以上の高齢者も7万人増加し、増加の1/4近くは高齢者という状況です。
 これらの数字からすると、政府の施策が功を奏しているというか、思惑通りといえるでしょう。雇用の増加は明らかに安倍政権からですし、大手が抑えていた雇用を確保に転じたために人不足が生じ、非正規の正社員化が進んだわけです。また、雇用促進税制や正社員転換助成金(キャリアアップ助成金)なども成果を上げているといえそうです。正社員転換助成金などは、派遣社員からの雇用など関与先でもかなり活用されています。
 野党などには、一人当たりの実質賃金が上がっていない、下がっていると指摘されたりしていますが、これは当たり前で、雇用が増えれば下がるのです。そんな的外れなことよりも、困っているのは中小企業です。雇用はままならず、人件費は上がる一方なのですが、売上に転化できてなく、利益がとれていないのです。ここを何とかしてもらいたいものです。

広告クリエーターをしている友人からの案内です。チョコレートのゴディバ・ジャパンのジェローム・シュシPhotoャン社長の著書「ターゲット」出版記念講演が3月8日梅田であります。シュシャン社長は日本の弓Photo_2道の達人とかで、そこからビジネスのヒントを得て成功した内容の本らしく、講演が愉しみです。弓道をたしなむわたしの家内と弓道仲間も是非聞きたいと参加するようで、ゴディバといえば若い女性を想定していた主催者側はちょっと的が外れてしまったかもしれません。
3月8日(火)19:00~20:00 阪急ターミナルビル17階ターミナルスクエア17さつきの間<チケット1000円(税込)紀伊国屋書店梅田本店3番カウンターにて販売中

 

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