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2017年3月

2017年3月26日 (日)

三百八話 働き方改革春闘

 昨年の春闘は「格差是正春闘」でした。大手と中小とで賃金水準の格差が縮まりました。今年の春闘は、大手の賃上げが概ね定まりました。大手は足元の業績は良いところが多いものの、先行きの不透明感から、また「働き方改革」の対応から、ほとんどで組合要求を大きく下回っています。リードしたのはいつも通りトヨタですが、トランプ政権の行くへもあり、業績は良いものの組合要求の3000円には至りませんでした。基本給のベア1300円、それに子ども手当増額原資として1100円の合計2400円でしたが、よく考えられた数字と言えます。2400円はリーディング企業としての政府要請には答えましたし、「働き方改革」への配慮も示しました。また、グループ中小組合へは1300円と昨年を下回る数字を見せました。他社や中小はこの1300円の方をベンチマークにベアを検討するわけです。
 中小の組合はこれからが本番ですが、おそらく、今年の春闘は全体として「働き方改革春闘」と位置づけされることでしょう。大手は「働き方改革」にベア分が吸収されます。中小は人不足で賃金が上がります。その結果、賃上げ率では大手を中小が上回りそうです。大手が1.9%中くらいに対して中小が後半くらいでしょうか。
 中小企業は春闘の数字もそうですが、以降の賃金上昇を見ておかないとならないでしょう。人不足は中途採用の賃金等を思いのほか押し上げています。

先週の金曜日に福岡にて賃金セミナーを行いました。主催者によると、例年の倍以上の集客だそうですが、このところ賃金関係のセミナーは集りが良いそうです。やはり、頭を痛めてられる会社さんが多いようです。今回のセPhoto_2ミナーも皆さん随分と熱心に聞いてられました。
わたしの賃金セミナー(主催:公的機関の大阪中小企業投資育成)4月12日に岡山、4月20日に大阪で行います。他ではあまり聞けない情報に絞って行っておりますので関心のある方は是非どうぞ。
また、10年ぶりに全面改訂する「はじめての賃金管理100問100答」の表紙が出版社から仮であがってきました(左)。4月初旬には発売になんとか漕ぎつけそうです。他にない現状にぴったりの内容と思います。ご期待ください。

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2017年3月20日 (月)

三百七話 「一人前社員」

 8年ほど前に出した「一人前社員のルール」が改訂増補版でリニューアル出版されました。書店にも並びはじめています。以前のときのはそれほど問題でもなかったWebのセキュリティの基本を付け足し、104のルールにして、少し厚くなっています。出版社によると、Photoコンスタンスに大量購入する会社があるとかで、採算ベースを確保しての再出版のようですが、そのような会社があるとは嬉しいことです。
 この本に書かれていることは、わたしの関与先での経験がベースになっています。なかでも、中小・中堅企業の経営者の方からお聞きした内容が詰まっています。そういう点でこの本は、「会社が求める人材」をまとめたものといえるでしょう。「会社が求める人材」を会社の階層ごとにその階層の「一人前社員とは」として、わかりやすく説明したつもりです。
 各章は、1.全体の成長ステップ、2.新人クラス、3.実務の中堅クラス、4.主任クラス、5.係長クラス、6.管理職クラス、7.役員クラスとしていますので、必要な階層から読むことができます。
 会社の全体像を示した第1章「一人前社員の成長ステップ」の内容は、意外に各社の教育研修でも、見落とされているように思います。また、この部分を教えるタイミングですが、新入社員が仕事をある程度覚えて、会社の様子がわかってきた1年から2年目くらいに課長クラスあたりから解説してもらうのが良い使い方ではないでしょうか。向上心を醸成するのに役立つはずです。

来月の初旬には「初めての賃金管理100問100答」リニューアル版が出版になんとか漕ぎつけそうです。現在、校閲の繰り返しで追われております。こちらは、10年前に書いたもので、今度は全編、書き直しています。賃金・人事はこのところ変化が激しく、書き足しと修正が多くなっています。どこで手を打つかですね。

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2017年3月13日 (月)

三百六話 新卒扱い

 現在、大手企業は残業規制一色です。そもそも、大手企業の総合職は何でもする、どこへでも行く、遅くまでする、その代り高い給与と長期雇用が保障されていたのですが、少々く変わり始めてきました。今や、長時間労働で社名でもあげられたら大変、商品などすぐに売れなくなってしまうということと、この機会にムダな残業を無くし、生産性を上げる良い機会と考えているようです。
 このような動向は中小企業の人材確保にとってはマイナスといえます。政策金融公庫の調査資料を見ても、新卒が中小を選ぶ理由に、「転勤が少なそう」「残業が少なそう」というのが上位に挙がっています。その中小の特権が奪われつつあります。なんとか手を打たないとなりません。
 すかいらーくが18年の春から、新卒採用に5年目までを含める方針を出しました。年齢給があり、賃金は少し違うようですが、卒業から5年目までを新卒と同様に扱ってくれるわけです。これまでも3年目まではしていたのですが、今回それをさらに拡げます。これは、すかいらーくがパート・アルバイトからの正社員登用の比率が非常に高いこともあってのことからなのですが、 この方策は、中小企業にも使えるのではと思います。「新卒〇年目までを中途採用ではなく新卒扱いにする」などとアピールすれば、差別化が図れそうです。大手企業にはなかなかできないでしょう。現状の賃金体系が崩れ、組合とも検討しなければならないからです。
 このような中小企業に活かせる方策はまだ、いろいろありそうです。

カカオバーの先駆で有名になったダリケーというチョコレートの店が京都の大徳寺近く新大宮商店街にあります。以前は三条Photo_2商店会に小さな店舗でありましたが、移転してずっと北へ。都の中心からは随分と遠くになりました。京都の仕事帰りに寄ると、「とうてい、こんなところまで来る人は少ない」と思ってましたが、店内は客でいっぱいでした。しかも、次々にお客が来ます。店も大きく綺麗になりました。インドネシアでカカオ農家を指導し直輸入するビジネスモデルですが、順調のようです。生産者を買い叩かず、適正に儲けてもらうしくみ、それなりの値段なのはわけがあるということです。

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2017年3月 6日 (月)

三百五話 プレミアムフライデーと個別定時退社

 新聞によると大和ハウスが偶数月の最終金曜日の午後をプレミアムフライデーの半日有休にするとともに、プレミアムマンデーとして、プレミアムフライデーが取りにくい土日が繁忙となる住宅販売の営業に奇数月の最終月曜の午後に半日有休を与える制度を導入したとのことです。
 これは有休休暇ですから、有休の計画的付与にあたるといえます。今後、有休の取得が義務化されるとなると、中小企業でも大和ハウスのような案は人材確保にもつながりそうで、一考かもしれません。
 但し、これらは会社や部門での一斉対応の範囲です。それに対して、JFEスチールは4月より定時退社日を社員一人ひとりが決められる制度を導入します。午後5時半の定時退社日を週に1回以上、上司の管理職と相談して自分で決める制度です。一斉にしないのは、社員ごとの仕事内容や事情が異なっているためとしています。また、三井物産は社員各人の事情に応じて勤務時間帯を最大で90分ずらせる「時差出勤制度」を6月から導入すると発表しました。
 これらは、個別対応の制度です。商社の物産はともかく、製造大手のJFEが組織ではなく、個をベースの制度を取り入れるのは少々驚きです。と、同時に要注意です。一つには個別対応は中小の特権だったからです。また、もう一つは日本の人事の特性である「一斉」が変わりはじめるかもしれないからです。定期入社、定期昇給、定期異動、給与・賞与の一斉定期支給などは日本の人事の特性で、これらが変わると雇用の流動化が加速する懸念があります。このような動向はマークしておくべきです。

写真は梅田の三番街にある「678」というベジタブルショップ。青果卸の直営店で安くて野菜がたっぷりなので、女性客でい678っぱいでした。わたしも立ち飲みのカロチン豊富な野菜ジュースを健康のために時々利用します。なんでも「678」というのは、中国で縁起がいい数字を三つ並べたということを聞いたので、わたしも今年の年賀状のイラストに使わせてもらった次第です。
「一人前のルールA 改訂増補版」が出来上がってきました。きれいなブルーの想定に仕上がっています。まもなく、書店に並ぶことと思います。ご一読ください。

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