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2017年5月

2017年5月29日 (月)

三百十七話 監督職クラスの活躍

 管理職はその役割を書きだすと、大手と中小企業とで、それぞれの範囲や責任の重さは違っても、項目ではそれほど大きな差はありません。ところが、管理職手前のクラス(一般的には係長、主任、リーダー、班長などが該当しますが)は、ずいぶんと異なります。このクラスの役割は中小企業間でもかなり差がありますし、一つの会社の中でもそういえます。
 100名以下の会社で、「係」をもつ係長はかなり少ないでしょう。役割(責任と権限)をはじめ、社内身分、ステイタス、が整理されておらず、どちらかといえば曖昧な会社がほとんどです。
 このクラスは、監督職、中間指導職、リーダー職などと呼ばれますが、なにを一番に求められているのかよくわからないところが呼称にも現れているといえます。但し、共通して言えるのは、管理職手前であること、つまり管理職候補であることです。
 したがって、このクラスのレベルアップは管理職のレベルアップにもつながります。また、人を動かせる人材かどうかを見極めるステージとしても重要です。そのためにこのクラスへの教育はもちろん大事ですが、それとともにさまざまな機会を与えることが人材の育成と見極めに有効となります。チームのリーダーをしたり、外れたり、他部署の応援をしたり、課長の代行をしてみたり、社内研修の講師を担当したりと、中小企業でもこのクラスなら専門業務以外に任せられることが多いのではないでしょうか。身分や役割が曖昧なことが逆にメリットとして活きてくるわけです。

先日Photo、会社がある地区の町会の総会がウェスティンホテルであり、桂雀三郎さんの落語を聞くことができました。40分ほどの短い時間でしたが、しっかり枕話と本題Photo_2があって、場にピタリの噺にさすがと感心をしました。7月に繁盛亭で一門会があるようで、林修先生によると落語に最も適した寄席は繁盛亭とのことですから、なんとか時間をつくって行きたいと思っています。

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2017年5月21日 (日)

三百十六話 中途採用者の賃金

 人不足から大手企業が中途採用比率を高め、助成金など政府のリードもあって、経済動向に余程大きな変調がない限り、これから中途採用市場は競争が激化しそうな気配です。とうぜん、中途の初任給相場は上昇します。自社で提示の賃金より上を行くケースが増えそうです。
 この25年間は中途採用者も自社の賃金表にまずまず納まっていたのが、これからははみ出すことが頻繁になったりするでしょう。売り手市場の現況では、相手の希望額に近づけないと、欲しい人材は他社へ行ってしまいます。「そんな人は要らない」と言えれば良いのでしょうが、多くの会社はそうもいきません。
 対応方法は幾つかあります。一番良いのは支度金など一時金を採用時に付与する方法で、これだと自社の賃金表には影響しません。ですが、売り手市場の中で相手が承諾するかどうかは疑問符がつく場合多そうです。二つ目は、賃金表に入れずに年俸制など別扱いにする方法です。これも、管理職クラス待遇や特別の技能等での採用なら他の社員も納得しやすいでしょうが、通常の中途入社では不満が出そうで、メインとなる方法ではありません。三つ目は、初任調整給を付ける方法です。賃金が高いからといって、該当等級を超えて上位等級につけてしまったら、等級制度は崩れてしまいます。該当等級につけて、はみ出た分を呼称は何でも良いのですが、初任調整給として付与します。初任調整給は償却を前提とし、昇給時や昇格時に償却していきます。それにより、その社員の賃金も自社賃金に溶け込むことになります。ですが、この方法も調整給があまり多額になるようなケースでは使えません。はみ出る中途採用者が増え出したら、やはり賃金表を書き換えざるを得ないでしょう。
 この25年間大きく手を入れることなく使えた賃金表も修正を検討する会社が増えて来ています。

週末に仕事でPhoto関空に行きましたら、写真のポスターが目をひきました。外務省が中小企業向けに出した劇画仕立てのテロ対策マニュアルの案内ですが、認知度アップの点でゴルゴ13の起用はひとまず成功といえそうです。

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2017年5月15日 (月)

三百十五話 五月の制度運用

 毎年五月は連休で日数が少ないうえに、各社の人事考課や目標設定などのサポートが重なり、人事コンサルタントにとっては何かと忙しい月です。以前は、中小企業ではこれらに加えて五月昇給の会社も少なからずありました。世間の四月昇給の様子をうかがってからという意味合いもあったためで、さらにスケジュール調整が悩ましいといえる月でした。
 人事制度づくりにおいて中小企業と大手との大きな違いは、大手は最初から制度ありきで、制度をつくればそのように動くのに対して、多くの中小企業は制度でものごとを動かす風土があまりなく、制度をつくっただけではうまく動かない点といえます。よって、そのような中小企業では制度をつくりながら、同時に制度化を進めなければならないことになります。
 但し、制度化は会社に必ずしもメリットばかりをもたらすわけではありません。変化の激しい状況ではイレギュラーな対応が必要になりますが、制度は融通が利きません。小回りを利かせるのが中小の強みだとすると、がちがちの制度は強みを活かせないことになります。けれども、制度化を進めないと組織への権限移譲は進みません。したがって、中小企業の人事制度づくりは制度化の程度、制度化しないこととのバランスが肝要となります。
 中小企業における人事考課や目標設定、昇給などの制度の運用サポートは、制度化を推進、定着させる目的とともに制度化の程度の具合をはかる目的とがあります。中小企業の人事制度は制度づくりが4、運用が6くらいと見ておくのが良いのではないでしょうか。

私どもの親睦会で講演予定の国立刀根山病院院長の佐古田三郎先生によると、「われわれヒトはリンパ線で老廃物を排出しているが、脳にはリンパ腺がない。脳が老廃物を処理する機能は唯一、睡眠だけということが近年わかってきた。」とのことです。よって、睡眠はしっかり取らないといけないらしく、「わたしは4時間で充分」などというのは正常に頭が働いているはずがなく、駄目なようです。5月はなんとなく眠い日が多いですが、脳に老廃物が溜まっているせいかもしれません。休日にはしっかり貯め寝をして排出しようと思います。

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2017年5月 7日 (日)

三百十四話 中小企業の賃金指標②

 最近、自社の賃金水準について聞かれることが多くなりました。けれども、現在は賃金指標なるものが非常に限られている状況です。とくに中小企業は参考となるものがほとんどありません。かつては各商工会議所や経営者協会が調査をしていましたが、今でも行っているところはわずかです。それでも、賃金があまり動かなかった、この25年はそれほど問題がなかったのですが、ベアが続き、初任給が上がり、賃金カーブが変化し出した現在、人不足と相まって、参考となる指標の必要性が増しています。
 わたしどももこれまでのデータの蓄積から平均カーブなどを提供していますが、地域、規模、職種などに充分に対応するには、やはり公的機関等の調査資料が必要です。たとえば米国では労働局が全国給与調査を実施し、地域別規模別で480の職種別に加え、9段階の仕事レベル別のきめ細かな平均賃金を提供しています。わが社の〇〇係長の給与水準は同業と較べてどの程度かがわかるわけです。日本ではほとんど何もない先進国では稀な状況が続いていますが、いつまでもというわけにはいかないでしょうし、おそらく厚生労働省もある程度の準備をしていると思われます。
 但し、このような賃金指標の提供は諸刃の剣で注意が必要です。従来型のモデル賃金指標のようなものであれば、会社が利用するだけで問題なかったでしょうが、米国のような指標だと働く側も参考にすることになります。つまり、役に立つ賃金指標は「雇用の流動化」の引き金の一つというわけです。政府は人材の移動に方針を固めました。これから、仕事別の賃金指標が出て来たときは、要注意です。「雇用の流動化」が本格化することになるでしょう。

神戸に住むまで、神戸にも伝統ある「たんじり」祭があるとは知らなかったのですが、この時期、各地域で続きます(東灘区で3地Photo区32台だそうです)。岸和田ほど激しくはありませんが、なPhoto_2かなかの盛り上がりを見せます。写真は昼間に地区を曳きまわし、夜に宮入りという本住吉神社に帰ってきて社の前で奉納に回転するだんじり。「回せ!、回せ!」と、まさしく老若男女の掛け声に最大の盛り上がりとなりますが、やはり若者が多いだんじりに力が感じられます。伝統にも若手の力は大事ですね。
 

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