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2017年11月 6日 (月)

二百四十話 西の風③

 職務給と職能給の大きな違いは、職務給は今どのような仕事に就いているかで賃金が決まるがゆえに、いわば時価主義、短期貢献度型で、職能給は能力を高めれば賃金が上がるがゆえに、いわば期待主義という点です。期待主義は、今は下積みで仕事の割には低い賃金でも、ベテランになれば高い賃金で取り返せるというわけです。つまり、長期貢献度で賃金を決めるということです。これは、どちらが優れているという問題ではありません。職務給、能力給ともにメリット、デメリットが大きくあるのです。問題はどちらが、自社に適しているか、社会に適しているかです。それは、業態、方針、採用・定着などに大きく関わります。
 職務給という西の風はこれから強まるでしょう。日本がガラパゴス化を避け世界と合わすのか、逆に独自の強みとして活かすのか考えどころです。
 けれども、シェアリング・エコノミーなどの新しいビジネスモデルやドローンなどは米国や中国にどうも勝てそうにありません。技術的問題だけではなく、試せないのです。日本のような社会は実験するには成熟しすぎているといえます。自動運転も同じでしょう。同時にそれらは職能給があまり向かない分野です。
 長期貢献度をベースにコンセンサスしている社会など日本だけです。それを活かせる産業は花形でないにしろ沢山あります。とはいってっも、西の風を取り入れ、これまでの職能給社会は修正をせざるを得ないでしょう。なにを残し、なにを捨てるか、賃金・人事の本質を見失わないことです。
 

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