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2018年8月27日 (月)

三百八十話 上がらないモデル賃金

 あまり知られていないのですが、賃金を「モデル賃金」で見ると、この15年くらいは上がっていないといえます。このところ大手で2%以上の昇給が続き、賃金は上がっているように見えるのですが、モデル賃金を見るとそうではないのがわかります。モデル賃金とは、一般に賃金表など賃金体系がある場合に、標準的に上がっていく人や優秀者がたどる水準をいいます。中小企業では東京都のものが母数も多く、継続的に統計を行っている数少ないデータの一つです。
 東京都のモデル賃金を見ると、最新の2017年でリーマンショックの2009年後数年よりは上がっているものの、2001年よりは下がっています。下がっているというのは、近年のモデル賃金のピークは55歳前後ですから、そのピークの水準が下がっているのです。つまり、このところのベアは初任給や若年層の賃金は押し上げましたが、高い年齢層の賃金を上げるには至ってないのです。よって、モデルカーブは長期で見ると寝てしまうこととなり、消費は盛り上がらず、物価は上がらないというわけです。
 ピークの水準が下がった原因は、雇用延長であり、非正規の賃金アップと推測されます。この15年の非正規賃金の上昇は目を見張るものがありますが、あきらかに正社員のピーク賃金を抑えたといえるでしょう。

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