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2019年1月

2019年1月29日 (火)

四百話 非正規化の逆回転

 人材紹介各社のデータを見ると事務職の求人倍率が高まっています。求人数で前年同期比およそ2割増しです。事務職はパートや派遣への非正規社員化の筆頭でしたが、ここへきて逆回転をし始めた感があります。
 もちろん事務職の派遣社員の求人数も増えていますが、派遣要員が頭打ちになっています。事務職の派遣自体が人不足なのです。そこへもってきて、派遣法の改正による3年ルールの影響で最初から正社員として雇用する会社が増えてきた(日経)というのです。3年で人を代えるか、正社員化しなくてはならないなら、最初から正社員採用という訳です。お蔭で、人不足のなかでは比較的採りやすかった事務職市場も風向きが変わりつつあるといえます。
 但し、それでも事務職の求人倍率はまだ比較的低いですから(概ね0.5以下)、会社としては、あわてず、選んでの採用をしたいところです。
 

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2019年1月22日 (火)

三百九十九話 ずさん統計

 厚労省が公表している毎月勤労統計の不適切調査が問題になっています。問題なのは、統計が経済政策の基本資料となるのもそうですが、実際に給付額などに影響するからです。雇用保険や労災保険の給付額は毎月勤労統計の平均給与額の変化を反映して決定されているのです。具体的には、失業給付、育児休業給付、高年齢雇用継続給付金、障害年金、遺族年金、休業給付金、雇用調整助成金などで、すでに支払った分の統計の違いによる不足額の総計は800億円くらい、対象人数は延べ2000万人程度になると見込まれています。
 この数字もどこまで正確か不明ですが、不適切集計は2004年からと言いますから、少なくともこのくらいにはなるでしょう。よって、この収拾にいつまでかかるのか、見込みすらついていません。対処には追加の補正予算を組み、年数を掛けて対処することになるでしょう。不足分は払わないとなりません。でも、その余分な手間に会社や個人から吸い上げたお金が使われることになり、腹立たしいを通り越して情けない限りです。
 これから、雇用、賃金、社保・年金の制度改革は待ったなしで続きます。厚労省は大丈夫でしょうか。

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2019年1月16日 (水)

三百九十八話 自動車総連の春闘方針 

 自動車総連の昨年の春闘方針は賃金改善分3000円以上を示しましたが、この春に向けての方針では引き上げ額は一切示しておらず、これまで以上に賃金の絶対額を重視する方針を掲げました(資料出所:各新聞、統計機関)
 具体的には、水準目標を5つにグループ分け(①上位牽引役、②上位10%、③25%、④中位、⑤最低水準以上)して、30歳高卒勤続12年技能職で①32万3200円~⑤21万5000円、35歳高卒勤続17年技能職で①37万円~⑤24万円の二つの水準値を想定しているとのことです。つまり、それぞれの組合で属するグループの「目標水準値をめざす」というわけです。
 このことは、大手と中小の格差がなかなか埋まらないこと、大手の水準が頭打ちになって来たこと、社員の年齢構成など各社が抱える課題が一様でないことなどが背景にあるといえます。
 昨年より一律いくら上げるのベア方式はできなくなり、さらに個別の企業事情に応じた賃金改善方式も次の段階にきつつあるといえるでしょう。自動車総連の絶対額方式の流れが他の産業に波及すると、欧米のような産業別規模別水準指標型に近づきそうです。それは、雇用の流動化を加速させるでしょう。中小企業にとってはより厳しい環境へと進みそうです。

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2019年1月 7日 (月)

三百九十七話 今年の人事トピックス

 新年おめでとうございます。「烏兎怱怱(うとそうそう)」を今年もよろしくお願いします。
 今年の人事関連の目玉は、昨年成立した、働き方改革法案と外国人労働者受け入れ拡大法案の順次実施でしょう。経営に直ぐに影響するのは、労働時間規制と有休付与等ですが、日本の雇用のあり方を大きく変えていくのは外国人雇用と思われます。日本の外国人雇用方針は180度ひっくり返りました。
 日本は諸外国と較べると労働の質が非常に高い国です。とくに現場作業職等のレベルが高く、均一なのです。日本の中小企業はその恩恵を受け、世界に類を見ないくらいの発展をしてきました。しかし、そのためにサービス業では生産性があがらない一つの要因となり、製造業ではマネジメントが発達しなかったともいえます。
 外国人雇用の拡大によって、この点が変わっていくでしょう。そうしなければ、この方針転換はデメリットが勝ってしまいかねません。とくに中小企業はこれをきっかけに、よりマネジメントに目を向ける必要があると思います。これから、日本の中小企業はマネジメントについて、独自のものを構築しないとならないはずです。「人」と「仕事」の関係の整理が今年の課題となりそうです。

穏やかな気候の正月でしたが、今年の企業環境もそうあらんことを願って、年賀のイラストは凪の海を曳航されPhotoる船にしてみました。選挙もあり、消費税増税もあり、難しそうですが。

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