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2019年6月24日 (月)

四百十八話 令和の人事③

  日本の人事の大きな流れは、雇用の流動化です。今のところ、進行のスピードはそれほど速くありませんが、確実に進んでいます。雇用の流動化とは転職が活発になることを指します。転職が活発になると、賃金は職務給化し、雇用はより契約化します。そこに人手不足による売り手市場が加われば、長期雇用を前提としてきた中小製造業等は大きな打撃を被るでしょう。仕事はあっても、人は採れず、定着しないことになります。雇用の流動化政策は意図はないにせよ、中小製造業を淘汰する政策といえます。
 製造業では「下積み」の時期がどうしても必要な会社が多いでしょう。雇用の流動化は「我慢」の許容度を低下させます。人材育成の考え方も改めなければならなくなり、新卒を採れば、最初から仕事の面白みを教えないとならなくなるでしょう。また、日本で中小製造業がこれほど発展したのは、「多能工化」も大きな要因の一つといえます。職能給や総合職の制度は「多能工化」に寄与しましたが、これから進む職務契約化は「多能工化」に馴染みません。したがって、「多能工化」を残し、活かすにはこれまでにない工夫が必要になるでしょう。令和で会社が生き残るには自社の「人事」のあり方を考えざる得なくなりました。

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