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2008年7月 8日 (火)

十二話「便利なコンピテンシー」

 主だった大手企業の近年の考課表を見ると、極端に偏った成果主義の反省もあってか、業績結果のみならず、結果に至るプロセスも重視するプロセス考課が随分と活用され花盛りです。また、そのプロセス基準の記述の多くにコンピテンシーの考え方が使われています。

 コンピテンシーは米国から入ってきた評価の概念で、成果に繋がる行動特性とか実力とか訳されています。これまでの「職能(職務遂行能力)」などとの違いは、保有されているだけでなく発揮されていることが前提なのと、取り扱う範囲が職能よりも広いことで、より現実的と言え、社長さんの人材に対するホンネ等を表わすには大変便利な概念、ツールといえます。

 例えば「クレームがあっても、逃げずに相手先にすぐに跳んで行って頭を下げてくる度胸がある。」などという姿勢は本当に大切な会社もあるでしょう。従来の職能では「度胸がある」などというのは到底拾えませんでした。でも日常感覚的にはよく分かる表現ではないかと思います。
 コンピテンシーと言うと言葉は難しくなりましたが、表現は随分と身近になりました。

 参考に使えそうなコンピテンシー特有の文言を並べてみましょう。何かと堅苦しくなりがちな評価基準も少し愉しくなります。

「ストレスにやたら強い」「兎に角、場を盛り上げる」「誠実、謙虚」「親身になる」「常に前向き」「やりぬく」…等々、いかがでしょう。貴社でも使えそうなものはありませんか。

関連内容を知りたい方は「はじめての賃金管理100問100答 」(明日香出版社刊)『Q84』、「はじめての人事考課100問100答 (アスカビジネス) 」(明日香出版社刊)『Q63,Q74,Q76,Q200』をご参考に。

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