九十四話 「最初からやりがいのある仕事はない」
先日もある経営者の方が、「うちの若手は、言われたことはきちんとするのだが、自分で仕事や問題をみつけて何とかしようという気がない」と嘆いておられました。確かに仕事に対する受身の姿勢は、どこの会社を見ても、一人前社員へのハードルの一つのように思われます。あらかじめ設定された条件に反応するのが特徴のCPゲームのせいばかりでもないでしょうが、自分で道を切り開くという姿勢に欠ける、受身型の若者への会社のぼやきは、このところ確かに多くなったように感じます。
そのような若者を自分から行動を起こす自立型の社員に変えるのが多くの会社の課題でしょう。でも、関与先等を見ていますと、それまでは何となく頼りなげで、積極性に欠けていたような社員がある日、突然目覚めるというようなケースにお目にかかったりします。
そのきっかけの一つのヒントが「儲ける社長の『頭の中』」 川合善大(かんき出版)という本にうまく書かれていました。「最初から、やりがいのある仕事はない。仕事が成功するからやりがいを感じるのだ。」けだし名言です。確かに、仕事で大きな成功の機会はそう訪れませんが、ちょっとした小さな成功はその気になればいくらでも見つけられます。会社も管理職も成功体験を与えることを心得ておくことと同時に新人教育の折には、小さな成功を教えておくべきです。
金曜日にモンシュシュさんの堂島ロールモンドセレクション最高金賞受賞の記念パーティに出席しました。ヒルトン大阪で開催され、なんと480人からの参加者で盛大のひと こと、見事な会でした。祝辞も日航支社長、インテル社長、ファミリー社長と早々たる方々でした。皆さん仰ってられたのが「モンシュシュさんはこの7年程ではるか手の届かないところへとうとう来てしまった。」という想定外の成長のようでした。その中でみずほ銀行の常務さんのお 話しが印象的でした。これからは手本も教わる人も、まして叱る人もいない、未踏のグローバルの世界へ踏み出してしまった。自らが驕り油断することなく、しかしまた自信、誇りを失うことなく進むしかない。このことを南アフリカ元大統領のネルソン・マンデラ氏の演説「もう我々 には命令する主人も鞭打つ搾取者もいない。もはや我々は我々自身の中にある光そのものに恐れ、誇りを持たなければならない。」を引用し、まさにモンシュシュさんの今いる位置を語られていました。
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