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2010年9月

2010年9月24日 (金)

百五話 残るが価値

 先日のわたしどもの関与先様の親睦会に、わざわざ岡山の倉敷からお越しいただいたお客様P1000406_2があります。倉敷電子工業株式会社の社長さんと工場長さんです。わたしどもが人事制度のコンサルで関わらしていただいたのは12年くらい前になりますが、それ以来、毎年のように遠方にもかかわらずお見え頂いています。ありがたいことです。

 倉敷電子さんはプリント基板の実装組立加工をされている会社で、ゲーム機や携帯電話の 基盤を扱われていますが、ご承知の通り、その分野の仕事は海外へ海外への12年でした。よく続けておられるというのが正直なところです。おそらく、同業が相次ぎやめて行く中で、社長さんのお人柄と信頼で残ってこられたのだと思います。残ってこそ希少価値となりました。でも、その受注量と質の要求の変動たるや大変なものでしょうから、本当に頭が下がります。ますます空洞化は激しくなりますが、生き残り、事業を続けること自体に意味がある見本のように見えます。

 社長さんもご高齢になられましたが、今年の猛暑にも負けず、まだまだお元気でした。ほんとうに嬉しいかぎりです。これからも空洞化に負けず、中小企業の気概、なんとしてでも続けて欲しいものです。

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2010年9月13日 (月)

百四話 金美花社長「堂島ロール・ストーリィ」

Pict0088  毎年恒例になる、わたしどもグループの関与先様の親睦会「新高石会」を10日に地元のウェスティンホテルで開催しました。今年はゲスト講演にPict0094急成長されるモンシュシュの金美花社長を迎え、「堂島ロール・ストーリィ」をたっぷりと披露いただきました。

 金社長にお願いするもともとのきっかけは、以前にこのブログでも紹介しました 、P9100842昨年秋に甲南大学での金社長の講演をお聴きしたからです。これは是非一度、関与先の経営者の方々にも聴いてもらいたいと。どうすればと考えていた時、わたしの中学の同窓の友人で関西最大の進学塾、開成グループの太田社長が懇意にされていると聞いて早速、紹介を頂きました。すぐに金社長から快諾を頂戴し、今回の開催となりました。P9100849

 兄と一緒に初めてお会いしたのが昨年のクリスマスイブの時でしたから、そ れからP9100856_2でもモンシュシュさんは、銀座店、札幌店、上海万博出展、モンドセレクション最高金賞受賞と大変な勢いで躍進されました。正社員数でも倍ぐらいになられたのではないかと思います。当然、社長の多忙さは半端ではなくなったこ とでしょう。しかも今月29日には海外1号店となる上海店がオープンです。そんな中でよくわたしどもの時間を取って頂いたと思P1000300_2います。

P1000306_2  講演は予想以上の素晴らしいものでした。けっして話しが巧みというわけではなく、難しい言葉も使わず、わずか7年でここまで成長に至った裏話をまじえたストーリィとお客さまに感動してもらうという原点に常に立ち帰るP1000346_2というコンセプトをきちっと真正面から伝えていました。偶然の連続でできた堂島ロールでしP1000347たが、機会を逃さない、めざすことのためには労力を惜しまない、その揺るぎない姿勢は偶然をも必然にする成功者の条件のように思います。 明日香出版の石野相談役が「まるでシンデレラさんを見ているよう」と評された端麗なその容姿とうらはらに一本筋の通ったお話 には、P1000362聞き入ったお客様は多かったと思います。特に経営者の方は得るものP1000365が多かったのではないでしょうか。

  講演後の親睦パーティではモンシュシュさんのスタッフのご協力で、堂島ロールのコーナーを設けて、お客様に食べていただきました。P1000379中年以上の男性がビール 片手 にロールケーキをパクパク食べる光景は、こP1000371の商品の魅力を端的に物語っています。販売当初、北新地に金社長自ら自転車で寝るまもなく配ったエピソードは そのまま頷けます。会場は超多忙の金社長も最後まで経営者の方々と歓談いただいたお陰もあって随分と盛り上がりました。

 今年P1000376のお土産は恒例の大塚製薬グループさP1000382ん、クローバー石鹸さんに協賛いた だいた新製品とともに、堂島ロールを冷蔵パックでお持ち帰りいただきました。お帰り の際のお客様の顔が皆さん随分とにこやかでした。ご自宅へ帰られてからも、ご家族にさぞかし喜んでいただいたのではないでしょうか。やはりただのロールケーキではありません 。堂島ロP1000412ールという一つの商品が持つ、その力の凄さにあらためて感心させられた次第 でPhotoす。

 ご出席の お客様、金社長 はじめモンシュシュのスタッフの皆さん、協賛いた だいた大塚製薬グループさん、クローバー石鹸さん、設営にたいへん協力してくださったウェスティンホテルさん、弊グループのスタッフの皆さん、ありがとうございました。

お客様からメールが届きました「おいしさは 堂島ロール こころ愛」
 ~愛するお菓子作りの実践を、不屈の信念と超人的な努力で、幾度の試練を乗り越え、 自分の夢の実現に走り続けられる金美花さん。飾らぬ気さくな、街角の愛くるしい美人のお嬢さんでした。その印象の中で、講演を聞かせていただきました。そして、その誠実な人柄に何よりも、心うたれました。この堂島ロールの美味しさ、そP1000420 のクリームの絶品さは、金さんのこの人ならでは、その人そのものから創作されたのだと納得の実感をさせていただきました。談笑をさせていただいても、講演の時はうなずいて耳を傾けていただいてましたねと語る気遣いは、”お客さんのためにのこころ”そのものでしょうね。
 生きたこころの習慣を享受させていただきました。身近に感じる、はつらつ若人経営者さんから、若返えらせていただきました。そして、スティーブン・R・コヴィー博士の7つの習慣、それの実践にも通じると自分なりに勉強をもさせていただきました。~

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2010年9月 8日 (水)

百三話 適格年金の終り

 企業年金の一つである適格年金(適年)がご存知のように2012年3月末で廃止になります。適年は退職金の積み立てに中小・中堅企業が随分と活用しました。廃止の対応措置に2002年4月から10年間の猶予期間があり、「まだ10年もある」と思っていたら、あっという間に終了日が目前となりました。
 まだ、1年半ほどあると思われている会社も多いみたいですが、移管措置の締切を年内としている幹事会社もあるようです。そうでないところも、実質来年3月ぐらいまでのところが多いようで、後は適年解約の対応を原則とするところが大勢のようです。

 関与先もほとんど移行が終わりましたが、まだ17000社(2010年3月時点)ほどが残っているといわれています。これまでの処理ペースだと、年間に6,7000社ぐらいですから、対応しきれず残ってしまうところが出てきそうです。

 適年を残すと、税制の優遇措置がなくなります。おそらく、掛け金は給与扱いで課税対象となり、退職金も一時金と同様に課税対象となるでしょう。問題は積立資産の移管先がなくなり、動かせなくなることです。多額の資産を残している会社はやはり、年内には決めるべきです。

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2010年9月 2日 (木)

百二話 孫氏の言葉

 30日のトーク番組でソフトバンクの孫正義氏が聴講の高校生たちに次のように言っていたのが印象的でした。「こうなりたいとビジョンを持つことが一番大事だ。そういうと、『そうはいうけれど、今はこれをしなければならないし』と、すぐにできない理由を並べる人がいる。そんなことをしているあいだに、あっという間に歳をとってしまう。本当にあっという間だ。」
 この「あっという間」に同感です。これは20代、30代ではわからない。本当にその通りで、まさしく「烏兎怱怱」です。 そしてまた、孫氏は「志高く!」と強いメッセージを残していました。

 生産性本部が毎年実施している新入社員への意識調査で、今年は「働く目的について」の項目で際立った特徴が見られます。「社会のために役立ちたい」のポイントが随分とあがっています。これだけを見れば良いことに違いありませんが、「専門職志向」で「海外勤務はしたくない」という最近の若者の傾向と重ねると、何やら、こじんまり充実した仕事観がうかがえます。どう考えても、これからのビジネスの主戦場は海外でしょうから、心もとない気もします。が、でもそれは全ての若者がそうなのではありません。そう考えると、意欲のある人にとってはチャンスです。大きなビジョンを持ったものには多くの機会に恵まれるはずです。手を挙げただけで、きっと賃金も上がります。 「志高く!」です。きっと、「あっという間」なのですから。

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