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2010年11月 9日 (火)

百十一話 景気の動向Ⅲ

1)予想以上の上半期
 今年の上半期の業績が予想以上に回復を果たした上場企業が多かったように、中小企業でも良いところが結構ありました。エコ関連の補助金や新興国の回復によるところが大きかったようです。リーマンショック前の数字にかなり近づいてきましたが、9月以降は補助金切れとこの円高とでかなり落ち込みそうな気配です。輸出入の数字を見ると、円高による輸出の落ち込みを輸入がカバーできるほど伸びておらず。やはり、輸出が伸びないと国内の企業は活性化しません。しかし、現在の対ドル81円前後の為替で、まだ思ったほどには輸出の数量を下げていないところを見ると、新興国の伸びが凄まじいのだと思います。これで、90円代はもはや難しいにしても、85円より下がれば、景気は格段によくなるに違いありません。米国の金融緩和QE2発言にも今のところそれほど動かなかった円、財政危機が言われている割には何故かとても低い日本国債の利回りなど、85円より下がる可能性はなくもないように思われます。
2)為替と雇用
 大手は対ドルの為替レート80円台から70円台を想定し、EMS等アジアの生産委託をドル払いにして輸入するなど、それでも利益が出せる体質へ転換しつつあります。企業の対応力は大変なものですが、国内の雇用は低下するばかりです。大卒の内定率も91.8%とこの10年で最低で、24年度はさらに悪くなりそうです。民主党は雇用を拡大する方策があるといいながら、雇用が流出する政策ばかりが続いています。賃金の底上げが雇用の確保に繋がるというのなら、そろそろきちっとロジックを示めして欲しいものです。お陰で中小企業はこれまでにない人材が確保できる状況となりましたが、仕事が国内から消えれば元も子もありません。
3)伸びるインフラ関連
 エネルギー、輸送、水、環境などのインフラ関連の海外受注等の新聞記事が毎日のように出ていますが、日本の得意分野で、新興国に勝てる有力分野です。長期的には伸びるでしょうし、関連する中小企業も恩恵を受けています。ただし、単純作業的な仕事はあまりありませんから、それほど雇用の拡大にはつながりませんし、何かしらそれなりの技術をもっているところのみが潤うことになります。またスポット型の発注が多く、家電やクルマのように継続性の点では期待できないのも、中小にとっては取り組みにくい点でしょう。でも、すでに先行する中小企業はそれでも利益を出して行ける体制をとりつつあります。

   51sekha4z6l__sl160_aa160_人で現代美術家の大塚新太郎君から最新の作品の写真とメールが届きました。昨年は やはリーマンショックの影響から受けていたオーダーが凍結Suntoryfull1状態だ ったそうですが、今年になって復活しはじめ、忙しいようです。シンガポ ールのコンドミニアムの作品との事ですが残念ながら版権の都合でお見せできません。東京のサントリーミュージアムにある彼の作品の系列に見えます(写真右)。建築専門誌「GA JAPAN107」にも取り上げられています。美術の世界は最も早く景気に左右される一つでしょう。

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