百三十七話 下町ロケット
この本を薦めたのは高専でロボコンをしている息子ですが、池井戸潤「下町ロケット」(小学館)はなるほど文句なしに面白い。さすが直木賞受賞作です。一気に読んでしまいました。
それにしても、中小企業のことがよくわかってらっしゃる。もと銀行員の著者だけのことはあります。
ここに登場する大手企業は、そのネームバリューとは裏腹にまるでスターウォーズの帝國 軍のように弱者に容赦ない悪の権化として描かれていますが、現実、当たらずとも遠からずというところでしょうか。中小企業の経営者の方が読めば、ずっと「うん、うん」と頷かれていることでしょう。
この本に書かれている中小企業を取り巻く状況はそれほどフィクションではありません。会社に力があればあるで、現在の会社はいろいろと厄介な決断を迫られる事象に晒されているといえ、ますますその傾向は増しています。会社を長く続けることは大変ですが、この本から、小さい会社もいろいろな意味で面白い時代であることがよくわかるのではないでしょうか。。
中小企業は不況と言えども、なかなか人材が思うように集まらないのですが、就職を考える若者もこの本を読んで少しは、大企業思考一辺倒に疑問符がつけばと思います。
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