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2011年9月 1日 (木)

百三十五話 通貨を知れば

 エコノミストの浜矩子氏によると、貨幣に足が生えて通貨になり、いまはその通貨に「金融」と「信用」という2枚の翼が生えているらしい。かっての「お足」が飛び回るようになって、いろいろと問題をひきおこすようだ。41hdkxsxgl__bo2204203200_pisitbstic
 氏の最新の著「『通貨』を知れば世界が読める」(PHPビジネス新書)はそのように複雑になった通貨問題を実にわかりやすく解説していて、1日で読めてしまう本です。こんなにわかりやすく通貨を説いた本はないに違いありません。「ツケの福袋化」「隠れ基軸通貨」「ラインの黄金の呪い」と、興味をそそるキーワードが連続して出てくるのも、読ませる理由の一つです。
 残念ながら著書によれば、為替は1ドル=50円へ向かっているらしい。「まさか」ではあるけれども、そういえば、リーマン・ショック、ギリシャ危機、中東の民主化ドミノ、大震災と、まさに「まさか」の連続でした。ならば、もし1ドル=50円が必然としても、すぐに来れば円高を活かすすべがある大手と違って、中小製造業はなすすべがありません。せめて、時間を掛けてもらいたいものです。それが政治の役割というものでしょう。
 それにしても、円はわれわれが思う以上に、影響力が大きくなってしまった通貨らしい。知らぬ間に他国の経済を混乱させ、政権の転覆まではかっているようです。そろそろ、張本人といえる(少なくともそう見られている)われわれも自覚をしないといけないようです。

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