百六十七話 鍵をにぎる管理職
中小企業に共通の大きな課題の一つが人材育成で、なかでも管理職の育成が悩みのタネです。わたしの新刊「やっぱり、人事が大事!」にも、その点に頁数を割いて載せました。人 事において、大手企業との一番の違いはここだといえます。中小企業に大手の人事制度をもってきても、うまく行かない一番の要因は管理職の違いといえます。したがって、管理職の教育をうまくすれば、すぐに差別化がはかれます。
ニッチなビジネスモデルで急成長した中小企業が、ある程度の人数規模になると急にスピードをゆるめ、伸び悩むという例を何度か見ましたが、管理職が鍵の一つであることは間違いないでしょう。このようなケースで、どのような管理職の育成方法が有効かですが、ポイントは二つです。
一つは、話を理解し、説明できる基礎能力のトレーニングです。これは、大企業に入った最近の大卒の若手も同じで、人にわかりやすく自分の考えをまともに説明できません。中小企業では、管理・監督職ができません。そんなことを学習してきていないからです。
もう一つは、意思決定能力の養成です。こちらは、少し高等といえる総合力を必要とする能力で、「なにをしなければならないか」を正確に理解し、それに向けて人に明確に指示できたり、動かしたりできるできる能力です。
一つ目の基礎能力は座学で身につけることができますが、継続が必要です。数ヶ月くらいではレベルアップしません。二つ目の意思決定能力は、実践でないと身につきません。よく、リーダーシップ研修などにスポットで行かしたりしますが、そんなことでできるようにはなりません。研修でレベルアップする人はもともとできる人です。中小企業の管理・監督職でこの能力に欠ける人は、これまで特に必要なかったから身についていないのです。それを身につけるには、実際の仕事の課題をクリアして行かないとなりません。実地指導が必要です。
EUの鉄道は日本と勝手がかなり違います。 フィレンツェの駅は少し物騒ですし日本人の旅行者などもほとんど駅には行かないようです。案内所を何人の人に尋ねても辿りつ けませんでした。こんな観光地で英語もほとんど通じません。切符を手に入れるのにも苦労します。EU の多くは駅に改札があり ません。自分で切符に刻印します。近距離だと無賃乗車も多 いようです。イタリアの列車はデ ザインがよく、魅力的ですが、落書きがいっぱいです。自由に入れて乗れるせいか も知れません。他に日本と大きな違いは、犬が普通に乗っていることです。自転車もよく乗せています。規律より、自己責任を優先しているのがよくわかります。
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