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2012年8月

2012年8月26日 (日)

百八十四話 日韓貿易から

 TVをはじめとする家電は韓国勢等にとられて、日本の代表的な電気機器の大手企業はたいへんです。当然、その下請けの中小企業も多く、やはり大きく影響を受け、同様に打つ手なしの状態です。韓国の技術力の向上、戦略の奏功、ウォン安等がそろったおかげで、予想以上の打撃を被ることになってしまいました。TVなどは当面シェアの逆転が難しそうです。1208311_2
 でも、それは製品レベルのことのようで、素材や特殊なパーツ、工作機械等は別ものみたいです。この15年くらいの経済産業省の数字の推移を見ると、確かに韓国は急速に輸出を伸ばしていますが、日韓に限れば、韓国の日本に対す1208312る貿易はずっと赤字です。しかも、その差は少しも縮まっていません。中身を見ると、スマフォなど日本への製品輸出は当然伸びていますが、その分、素材、パーツ、工作機械等の日本からの輸入も同様に伸びています。つまり、韓国の企業は日本のモノを使って製品をつくり売っていることになります。家電製品の企業は落ち込んでいますが、日本でも代わりに伸ばしている企業が沢山あるということでしょう。
 仮に日本のそういった企業がなんらかで供給を止めれば、韓国企業は仕入れ先を乗り替えるでしょうか。代替先があるものは当然そうするでしょうし、その準備はしていることでしょう。でも数字で見ると、対日貿易収支の差がいっこうに縮まらないのは、日本の供給が無ければ、おいそれとは代わりが無く、生産できないということのように見えます。
 このことからも、グローバルな時代にあって、ますます「わが社しかない」モノ、サービス、しくみの重要度が増しているといえるでしょう。日本が生き残るための戦略は、やはりそれしかEt2012_5さそうです。

 残暑お見舞い申し上げます。神戸港の船の行き来が多くなっています 。リーマンショック前くらいには戻っているのではないでしょうか。日本は今度こそダメだといわれながら、しぶとく何度も甦っています。確かに政治はダメかもしれませんし、気は抜けませんがが、産業の集積、実体経済は揺るぎないものがあるように思えて来ますね。
 

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2012年8月19日 (日)

百八十三話 今年の新卒

 毎年、春に各調査機関が新卒社員のアンケート調査を行っています。毎年なので、最近の傾向やその年の傾向がわかります(日本生産性本部、産能大のデータから)。
 最近の傾向としては、三つ大きな特徴が見られます。一つは、会社の志望動機です。「自分の能力・個性が生かせる」や「仕事が面白い」、「技術がおぼえられる」が上位で、「給料の高さ」は近年では最も低くなっています。ちなみに、「給料の高さ」が最も高かったのはバブルのピークの90年でした。また、バブルのときには、「会社の将来性」が「自分の能力・個性が生かせる」の次、2番手に上がっていました。極端な売り手市場だったことが如実にでています。今は、買い手市場の特性ですね。
二つ目は、「この会社に一生勤めたい」という意識で、今年が過去最高になっています。不況の反映で、シャープやパナソニックが大量のリストラをする時代ですから、安定志向が強くなっていると思われます。ただし、これは入社時の意識調査であることを考慮しないといけません。その証拠に、3年以内に退社する割合は、この10年ほぼ変わっていません(ちなみに30~99人規模の大卒でおよそ4割、大手は2割)。 
 三つ目は「管理職志向」です。昨年と同様に最も高い傾向にあります。そのことを裏付ける「早く会社に貢献したい」が「地道にこつこつ働きたい」を6:4で勝り、同じ傾向です。

 これらを総合すると、今、新卒採用はお得で「買い」です。余力のあるところは、よく吟味して採用するのは得策といえます。最後に、「デートの約束があったとき、残業を命じられたら」の問いに、「デートをやめ、仕事をする」か「断っ、デートする」かは、今年は86:14です。ちなみに、バブルの時は64:36でした。この差は大きいといえそうです。

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2012年8月12日 (日)

百八十二話 ボイジャー・オブ・ザ・シーズ

 Photo神戸港に超大型豪華客船「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」が入港しました。今年は4回着ます。写真は2回目、6日の離岸の時のものです。それにしても大きい。タイタニックの3倍 あって、5000人収容でき、中には街があるとのこと。上海を拠点にした寄港で、大阪港と競いましたが神戸が獲りました。こじんまりとはしています が、観光、ビジネス、繁華街がすぐに揃っていて、大型 船が就けるのが神戸の強みですPhoto_2
 上海から金持ちが来ると当て込んでいたようですが、百貨店等の高級品2_2はさっぱりで大はずれで、100円ショップとドラッグストアに殺到したとか。5000人埋めるには、安価な客室が多数を占め、中国の中間層が多かったようです。
 でも、巨大な建造物が水の上をゆったりと動く様は、見ごたえがありますし、心が癒される感があります。これだけのものを呼べる神戸の良さ、関西の魅力を地元の我々がもっと気がつかないと駄目なような気がします。

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2012年8月 5日 (日)

百八十一話 ジャスナ・ギャラリー

 以前Photoに紹介し、TVニュースにも取り上げられたジャスナ農園の1階にギャラリーがオープンし、そのオープニング・パーティが昨日ありました。私どもグループの古い関与先で芦屋にあ るデザイン企画会社、㈱TCD山田会長の作品ギャラリーです。もともと、ジャスナ農園の企画にTCDさんが深く関わっていて、山田会長とジャスナの谷川会長という二人の天才の意気投合による発想のようです。それにしてもPhoto_2、大胆な。
 Photo_3パーティには、東京からコシノ・ヒロコさんがお祝いに来られていました。山田会長の人 脈の 厚さです。コシノ・ヒロコさんも9月に銀座にギャラリーをオープンされるとか。皆さん、若い者に負けず、まだまだやる気満々ですね。それにしても、さまざまな試みから大阪が元気になればと思います。

昨日は十三の花火大会と重なりました。わたしどものビルからは真正面です。打ち上1げ場も見えます。今年はまた一段と立派でした。お陰で、毎年、お客さまが大勢来られ、親戚も集まります 。学生の息子が友人に「さながら、(アニメの)サマーウォーズみたいやろ」というと、90歳にになろうかというお袋が、「サマーウォーズって、こないだTVで見たけど、面白かったねえ」と。ここにも、元気な年寄りが居りました。

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