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2013年2月24日 (日)

二百十話 アベノミクス効果

 期待が先行しての株高、円安であっても、その影響で実需としての消費が動き出す、投資が動き出すようになれば、いよいよ景気もホンモノです。このところの株高、円安の影響は凄いものです。
  中退共の累積欠損金が問題となり、財政の健全性から、利率下げや付加退職金の取り止めなどが検討されたのは昨秋ですが、そんな話はどこかへ消えてしまいそうな勢いです。11月以降、運用益が回復し、昨年3月に1741億円あった累積欠損金がこの1月末時点で200億円に減少しました。あっという間に9分の1です。欠損金がある以上、付加退職金は取り止めなにするべきで、またそうするでしょうが、予定利回りを下げる話は無くなるに違いありません。厚労省が提案したのは、予定利回りを現行の1%から0.7%へ下げる案ですが、財政健全化といっても200億の累積欠損は総資産3兆7千億のわずか0.5%に過ぎません。政府が企業に賃上げを要請している中、予定利回り下げは逆行します。当面、先送りをせざるを得ないに違いありません。
 それにしても、株高、円安の影響は大きなものです。このような短期で回復もあるのですから、その逆もあるということです。相場はやはり水物、長期で過度の収益を約束するようなしくみはこれからはできないと考えるべきです。

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