二百二十六話 評価の納得性
賞与にからめて考課を実施する企業が多いので、人事考課はこの時期に集中します。日本の中小企業では昇給以上に賞与の時期は揃っています。よって、わたしどもへの考課者研修などの依頼も集中することとなります。
人事考課とは、その人の仕事ぶりを成果や行動、能力の面から評価しようとするものですが、ペーパーテストなどとは違い、いかに精度を高めても完璧な正解はありません。あるいは、数値業績のみで計れるような仕事ならありうるでしょうが、そんな仕事は極めて限られていますし、たいていの会社で数値業績等は経営者が評価したいことの一部でしかありません。ですから、人事考課の要諦は納得性に尽きるともいえます。
考課の納得性を高めるには、幾つかの方法がありますが、大別すると二つになります。考課基準などの精度を高める方法が一つ、もう一つは手続きを充実する方法です。
目標管理を考課にリンクさせるなどは、両方を高める方法といえるでしょうし、考課者訓練などは後者の類といえます。
ただ、会社からのご相談等で評価制度に関する多くは、考課表に期待が向けられています。きちっと計れる考課表への期待ですが、先に説明の通り、やはり限界があります。限界は手続きで補わないとなりません。
一般的に中小企業は、手続きの活用が弱いといえます。もう少し目を向けるべきでしょう。たとえば、「部長以上の検討委員会で考課ランクの最終決定」などという手続きの明確化は、想定以上に納得性を与える効果をもたらしたりします。たとえ、検討内容がブラックボックスであってもです。
わたしどものビルの1階にダンス教室の「ダンス夢ファクトリー」さんが入ってられます。ダンスといえば、社交ダンスくらいしか知りませんでしたが、こちらは映画「Shall We ダン ス?」(古くはフレッドアステア、ヒットは役所広司、最新はリチャードギア)で一躍知れ渡ることとなった競技ダンスがメインで、有名な先生方がずらりとそ ろってられます。勿論、社交ダンスから幅広く教えてくださるみたいですが、その踊る姿を見るとびっくりしてしまいます。少し前に、オーナーから「リッツカールトン・ホテルでイベントをします」といわれ、見に行きましたら、そのダンスの迫力と200人以上は来られていたと思われる会員の方の熱気で圧倒されてしまいました(写真)。先生方は皆若く、クールな美男美女ばかりで、頻繁にヨーロッパなど海外の競技に遠征されています。先日も入賞されたとか言ってられました。うーん、まったく知らない業界があり、若くして世界で頑張っているのですね。興味のある方は是非一度、見学にどうぞ。皆さん夜中まで練習されていますよ。
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