二百三十二話 中小の景気
関与先の動向を見ますと、これまではアベノミクスで期待は先行していたものの、足元の業績はパッとしませんでした。特に5.6月はもう一つだったところが多かったようです。7月に入って、ようやく実際にも数字に繋がる明るい話が増えてきました。中小企業にも実態経済の回復の動きがでてきたようです。
関与先等が抱く大方の予想をまとめると、9月下旬あたりから忙しくなると想定する企業が多いようです。目標管理の内容などを見ても、それまでに取りこぼしのないように体制を整えておこう、少しでも実力をつけておこうと考える会社も目にするようになってきました。
たぶん、消費税の動向が鍵を握ることになりそうです。安倍政権は三つの選択枝のうち、どれをとるのでしょう。予定どおり来年4月に8%でしょうか、それとも、もっと小刻みに料率の段階型実施をするのでしょうか、あるいは6ヶ月くらい実施の先延ばしでしょうか。いずれにしても、導入前の駆け込み需要は間違いなく期待できることでしょう。
ただし、その後の反動を考えれば、やはり今のうちに景気に左右されにくい体質にかわっておきたい、実力をつけておきたいというのが、多くの経営者の思いのようです。
零戦を設計した堀越二郎が主人公の宮崎駿の最新作「風たちぬ」は、全編、飛行機の美しいシーンが満載です。「紅の豚」同様、作者が飛行機そのものを好きでたまらないのが良 く分かります。昔、仲間とRC模型飛行機を飛ばしていた頃に、小さくすればするほど飛行が難しくなるなかで、零戦のかたちにするとどいうわけか良く飛んがものです。たぶん、あのシンプルで美しいかたちは完成された形状なのでしょう。それをつくった天才、堀越二郎が何に情熱を傾けたか、映像でしか回答できない、一つの見方を教えてくれる映画でした。
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