二百三十四話 ビッグデータ②
ビッグデータの解析は顧客のニーズを徹底して洗い出し、商品やサービスの開発、提供のタイミングや方法、組み合わせ等に活かそうとするものです。このような顧客ニーズへのアプローチ方法をマーケット・インといいます。
顧客ニーズへのアプローチの仕方には、もう一つ正反対のようなのがあります。自分が欲しい、面白い、これがいいと思ったものを市場に提案する方法です。これをプロダクト・アウトといい、これに徹したのがアップルのジョブスでした。
確かに、今や携帯やパソコンにとってかわって、まったく新しいカテゴリーをつくったスマートフォンもノートパッドも、ビッグデータをいくら分析したところで生れなかったに違いありません。ジョブスは言っています。「実は顧客は何も知らない。実際にモノに触れるまで、本当に欲しい物は誰もそれが何かわからないのだ。」と。
そこで、マーケット・インかプロダクト・アウトかという話になります。どちらも顧客ニーズをさぐる手立てであることは確かですが、どちらが正解か、ということではないでしょう。そして、多くの中小企業にとっては、ビッグデータもアップルのような新製品の開発も縁のない話といえます。
その意味では、顧客ニーズへの近づく方法をとして、中小企業がとるべき戦略はただ一つです。それは、「仮説の検証」です。ただし、これから求められるのはそのスピードでしょう。その鍵は人材にあるといえ、まさしく「人事」の出番です。
蝉 もやけくそで鳴いているように聞こえるくらいに、今年は暑い夏です。
蝉といえば、子供の頃は近所でよく採りましたが、みんなアブラゼミでした。たまに、クマゼミが採れたら、それはでかく て 透明の羽が美しく、宝物だったのを覚えています。それが今は、アブラゼミは皆無でクマゼミばかりになってしまいました。南が本拠地のクマゼミが温暖化で北上したかららしいのですが、それにしても都会のクマゼミはサイズが皆、小さくなってしまいました。ダウンサイジングでしょうか。蝉も環境適応したものが生き残るようです。
添付の絵は、もっと手書きの絵っぽくしたかったのですが、クマゼミの羽の透明感を出そうとしたために、思ったより全体がリアルになってしまいました。
10日(土)に行われた恒例の十三の花火大会は、今年も盛況でした。グランフロントからは初見で大変な人出だったようです。およそ1時間の華麗な夜空の演舞でしたが、今年は休息なし、途切れることなく大輪が開いていました。去年にも増して豪勢なものでした。確かに、大手薬品会社など景気の良いところがスポンサーになって いるお陰でしょうが、アベノミクス効果はこんなところにも波及しているようです。でも、政策は打ち上げ花火で終わらないように願いたいですね。
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