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2013年12月 8日 (日)

二百五十一話 中小の冬季賞与

 大阪シティ信用金庫の調査によれば、この冬の中小企業の賞与は「支給する」が56.2%、昨年同期比で6ポイントの大幅増加です。このデータは大阪の20名以下の中小企業が約8割というものですから、景気の拡大がすそ野にまで拡がってきたことがうかがえます。また、同調査で、人手の「不足」の回答企業が32.4%で、「過剰」の7.3%をこちらも大幅に上回り(リーマンショック後は「不足」が6.1%、「過剰」が23.3%でした)、景気の上昇による人不足が深刻化しつつあることが読み取れます。どうも中小企業の実態としては、好景気の実感より先に人不足が来てしまいそうな気配です。やはり、賃上げも人の採用から訪れることになりそうです。

「海賊とよばれた男」(講談社)の冒頭のシーンに、出光佐三がすべてを失った終戦直後、会Photo社の再建に向けて集まった社員への第一声が描かれています。「愚痴をいうな。すぐさま、再建に取り掛かれ。」戦前戦後の創業期の出光が、いつ潰れてもおかしくない状況を何度も乗り越え、大会社になった最大の理由がこの一言にあったような気がします。就業規則、時間管理を持たず、定年、解雇もない、他社とは全く違う出光佐三の経営理念にその理由を求めたりしますが、そうではなく、この一言、このリーダーシップこそがすべてのように思われます。また、震災の精神的ダメージで筆を持てなくなってしまった著者の百田直樹氏を駆り立て、3度も救急車で運ばれながら、この大作を一気に7か月で書き上げさせたのも、この言葉ではなかったでしょうか。嘆いている暇、愚痴を言っている暇はないと。まったく、凄い宝を掘り出してくれたものです。
先日の「未来世紀ジパング」で、ソウルのモンシェールの店舗が取り上げられていました。開店と同時に客が殺到し、行列ができて、堂島ロールが日本より高い値段にもかかわらず、3時間で完売でした。インタビューでも「この味は他に無いから」といっていました。大阪生まれののスイーツが海外でも人気なのはちょっと嬉しいですね。
こちらは、姫Photo_3路の老舗、伊勢屋本店さんの来年の大河ドラマにちなんだ新作、「官兵衛兵糧餅」です。試食させていただきましたが、名前のごとく、ずっしり食べごたえがあり、売れ行き好調とのことです。

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