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2014年2月 9日 (日)

二百五十九話 融通を利かす流れ

 法務省はクルーズ船などの入国審査の簡素化を始めています。顔写真などを省略してパスポートを預かり、仮許可書での上陸を認めるようになりました。これにより、これまで上陸に長い列で待たされていたのが、わずか5分程度に時間短縮となったりして、その分、外国人客の陸での滞在時間が伸びています。その浮いた時間で、外国人客は買い物に向かい、消費の活性化につながっています。中国からのクルーズ船の客などは、家電量販店に殺到し、タイガーや象印の炊飯器を何個もぶら下げて船に戻るわけです。日経の記事によれば、上海から沖縄那覇への入港では一人当たり平均3万8千円を使うということですから、大きな金額です。
 このようなことは沖縄だけでなく各地で起こりはじめているようです。下関では釜山からのフェリーの入国審査を15分繰り上げたり、昨年12月からは出港時間を2時間遅らせたりして、滞在時間を延ばし始めています。つまり、官公庁がこぞって、そのような「手柄」を競うようになってきました。旗振りである政策の流れが「ホンモノ」とわかれば、もともと頭のいい彼らは、手立てを出してくるのです。船だけでなく、飛行機でも空港の着陸料値下げなど、観光立国や内需の活性化に向けて融通を利かす流れが起きつつあるようでが、この流れを上手く捉えて業績につなげたいものです。

友人で現代美術家の大塚新太郎君の新作の写真が送られてきました。なかなか美しい作品です。写真ではPhoto 伝わりませんが、静かにそれでいて強く主張する彼の作品たちは不思議な空間を醸し出します。かたちと表面にこだわり続ける、貴重な正統派の現代美術家の一人です。

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