« 二百七十六話 ザッケローニの感動 | トップページ | 二百七十八話 人手不足の影響が深刻 »

2014年6月15日 (日)

二百七十七話 上がる有効求人倍率

 景気の動向を知るのに有効求人倍率はもっともあてになる指標の一つです。完全失業率は、長いスパンでは有効ですが、このところの日を追うごとに深刻化する人手不足のような状況を反映する指標としては有効求人倍率の方が適しています。
 有効求人倍率は求職者一人に対する求人企業数を率で表したものですから、理屈では1を境に買い手市場か売り手市場かが変わることになりますが、実際にはズレが生じます。したがって、率の推移を見る方が参考になります。
 地域別に昨年5月と今年4月を見ると、東京1.30→1.53、愛知1.27→1.56、大阪0.93→1.09、香川1.16→1.38、沖縄0.51→0.64、といずれも、この1年でかなり上昇しています。明らかに景気が良くなったのですが、この数値には留意しておく点が三つあります。
 香川県は他県と比べて意外に検討しているように見えますが、なにか伸びている産業があって雇用が活発なのではありません。働く人がいないのです。しかも、人口の減少というより、高齢化によるものなのです。介護施設なども人が集まらず、運営がままならないところが多く出始めています。率の中身も見ておかないとなりません。
 沖縄はダントツに数値が低いので、他県の企業も沖縄で求人を考えているところが増えているようです。でも、この県別の有効求人倍率はその地区のハローワークへの届け出をベースにしていますので、地方の支社の分を本社で集めて、一括届け出するような企業だと本社の所在地で数字が計上されることになります。つまり、東京や名古屋、大阪など大都市が実態よりも高くなりやすいことになります。逆に沖縄などは支社が多いために低くなっている可能性が指摘されています。そうすると、「求人をしても思うように集まらない」ことになります。これを補正するために、厚生労働省は6月分より就業地別の有効求人倍率を出すことになっています。
 もう一つの留意点は、この数字はハローワークだけのものということです。したがって、民間のものや新卒は含まれません。よって、推移を参考にすべきなのです。リーマンショック後の21年が全国平均で0.45、今年の4月の速報値が丁度、1.0です。景気の回復度がわかります。

 

| |

« 二百七十六話 ザッケローニの感動 | トップページ | 二百七十八話 人手不足の影響が深刻 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 二百七十七話 上がる有効求人倍率:

« 二百七十六話 ザッケローニの感動 | トップページ | 二百七十八話 人手不足の影響が深刻 »