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2014年9月 7日 (日)

二百七十九話 ロボットスーツ

 企業を取り巻く環境は、明日はどうなっているかわからない、現在はまさに変化の激しい時代です。その中で、ほぼ確実に予測できることが幾つかあります。その一つが、人不足と高齢化です。当然、困っている企業がほとんどですが、逆手にとれば、大きなビジネスチャンスにもなります。
 港湾関係の会社の目下のあたま痛は、まさしく人不足と高齢化です。コンテナが到着すると、荷物を出して倉庫に収めたりしないとなりません。コンテナを使った輸送代は、コンテナ1台当たりで決まっているので、だいたいは中に無茶苦茶にぎっしり詰め込まれています。フォークリフトが使える荷物はわずかで、ほとんどが人の手作業となり、重労働です。若者は敬遠し、しかも、単価が安く、港湾独自の規制も影響していて、採算をとるには、高齢者に頼らざる得なくなります。お陰で担当する高齢者は皆、腰を痛めてしまいます。
 そこに目をつけたのが、ロボットスーツです。パナソニックの子会社で奈良にあるベンチャーのアクティブリンクという会社が、港湾大手の辰巳商会でテストをしながら開発を進めています。TVで紹介されていたのでは、腰の負担の補助に機能を絞って、モデル機をつくり、試行錯誤を重ねていました。1号機は重くて、動作が遅いと不評でしたが、改良された2号機は軽くなり、動きも良く、実用になりそうと好評でした。現在は7キロと軽く、50万円程度で販売のようです。港湾のこのような作業も、他に選択肢があれば、それとのコスト、利便性、生産性との競争となり、ロボットスーツなど絵に描いた餅です。でも、もはや高齢者に働いてもらうしか選択肢がないということで、映画「All you need is kill」でトムクルーズが着ていたようなロボットスーツが現実味を増してきたわけです。映画のそれも日本製という設定でしたが、ぜひとも日本企業に先行して欲しいものです。

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