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2014年12月

2014年12月21日 (日)

二百九十四話 出向・転籍の相談

 このところ、どういうわけか出向・転籍に関する相談が増えています。おそらく、M&Aが思っている以上に拡がっていて、中堅、中小企業においても、活発になっていることが一つのようです。もう一つは、以前には中小企業においてはいわば「なあなあ」で行っていたのをきちっとドキュメント類を揃えるようになってきたこともあるようです。税務上も目につけられやすく、損金処理を否認されたりするケースも多いことから、規程や契約書を整える会社が増えています。
 どのような方法が良いか、実際にはかたちもケースバイケースで、籍を残す出向、残さない転籍、身分は社員あるいは役員、給与・報酬もスライドか下がるのか上がるのか、退職金の有無などによって変わってきます。一般には、子会社などへ出向すると賃金が下がることが多いのでその補填をどうすべきかの問題と退職金の扱いがポイントとなることが多いといえます。
 トラブルを避けるためにも、必要ドキュメント類は揃えておくべきです。だいたいそのときは口約束でお互いに納得済みであっても、何年もすると総務や経理担当者も引き継ぎがあったりしてわからなくなったり、また、本人も時間がたつと都合の良いように考えてしまったりするものです。やはり、相手先企業との取り交わし、本人との取り交わしなどきちっと残しておくべきです。

写真はPhoto_2近所にあるスカイビルのクリスマスツリー。周りにはヨーロッパの売店やメリーゴーランドもあって、寒い中大勢の人で賑わっています。スカイビルは海外の旅行ガイドに、日本の関西へ行ったら絶対に行くべき名所の一つに挙げられているようです。空中を行くエスカレーターが珍しいとか。長距離バスのウィラーやグランフロントもできて、本当に外人客が増えました。

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2014年12月14日 (日)

百九十三話 中小企業の賞与

 大阪シティ信用金庫による大阪府下の中小企業(約1100社、うち約8割が20名以下)の調査では、この冬の賞与は平均で前年同期対比0.7%の微増です。大手の5%超からすると中小まで景気が行き渡っていないのがわかります。2年連続で一応増えていますが、水準はリーマン前にまだ戻っていませんし、支給できる企業割合も5割台で、リーマン前の7割台からすると依然ぱっとしない状況が伺えます。
 一人当りの金額は平均でおよそ27万4千円、うち運輸業が23万7千円(前期比0.29%増)と一番低くなっています。運輸業は人手不足にもかかわらず、賞与を上げられないという苦しい状況となっています。これまでの円安原油高を転嫁できていないからと思われます。これから、原油価額がどんどん下がるでしょうから、もう少し我慢すれば逆風も若干和らぎそうです。
 このクラスの中小企業が儲かり、給与・賞与が上ってこそ、全体の景気回復を実感できるのでしょう。大手もそろそろ下請にも儲けさせないと自分の首を絞めることになりかねません。原油も下がり、消費税の影響も薄らいで、4月の昇給がまずまずなら、来年は期待できそうに思うのですが。

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2014年12月 6日 (土)

二百九十二話 採用方法の選択肢

 人の採用は厳しくなるばかりです、4年制大の新卒を採るには、インターンシップを行っていることが最低条件のようになってきました。採用解禁が後ろへずれたことで、大手がそうやって囲い込もうとしているからです。おかげで中小企業は増々分が悪くなってきました。
 新卒をあきらめ、第二新卒や中途採用に絞るか、保証の限りではありませんが大枚を積んでリクナビやマイナビに頼るか、大学を丹念に回り、インターンシップをはじめ関係づくりをしていくか、どれかを選ばなくてはなりません。中小企業もインターンシップの活用を考えなくてはならなくなりました。
 インターンシップなどは総務だけでなく現場の協力がなくては上手くいきません。考えようによっては、全社員が協力し、一丸となって採用に取り組む意識を持つには、良いきっかけになるといえるかもしれません。

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