二百二十話 新刊「人を使うのが上手な人のリーダーのワザ」その③
これまでの経験からすると、業績順調できた中小企業も、どちらかといえば「一握りの超優秀な人が引っ張っている」というかたちが多かったように思います。それはもちろん凄いことなのですが、一方で組織力を高めることも大事なように思われます。なによりも、その引っ張る人たちにも余裕ができ、次代を担う人材の育成にもつながるはずだからです。
組織力を高めるには、マネジメントの底上げが有効です。班長、主任、係長等のリーダークラスが、「人を使う力」をほんの少しアップすれば、かなり違ってくるように思います。
それは「人を使うのが苦手な人」がリーダーシップを高めるようなハードルの高い、難題なものではなく、そのような人たちを「できるリーダー」にするというよりは、基本を身につけ、ある一定以上のレベルになってもらうようなことです。
ただし、それを進めるにも、中小企業には大きな障壁が三つあると考えています。一つは、「人を使う基本」は指導が難しいことです。わかっているような当たり前のことが多く、当たり前過ぎて教えにくいのです。二つには、教える時間がないことです。教育研修の時間など、中小企業ではふつうは中々取れないのです。とくにこのクラスの人たちが抜けると現場は回らなくなってしまうのです。三つには、対象となるような人たちは、自己啓発が苦手なことです。具体的にいうと、ほとんど本を読まないのです。もっと正確にいうと文字を読みません。
この三つの障壁をクリアする方法として、この本を思いつきました。読めばわかる、当たり前の基本ばかりが載っています。リーダークラスが自分で確認する、テキストにしてもらえればと思います。もっとも難関の「本を読まない人」にも、とっつきやすくするために、文字を極力少なくし、イラストをふんだんにしました。あとは、本を開いてくれるかどうかです。きっかけを与えてもらえれば、なんとかなると考えているのですが。
お蔭様で、早やばやと増刷が決定しました。出だしはまずまずのようです。ご協力ありがとうございました。
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