二百二十九話 スマフォ革命
現在は銀行法で、金融持ち株会社の子会社の事業は金融関連に限定されています。銀行は、IT事業を強化したくてもIT企業を傘下に持つことはできません。それに引き換え、海外では金融とIT技術とが融合した「フィンテック」と呼ばれるサービスが急速に拡がりつつあります。「また日本だけが遅れる」という、それに危機感を感じた金融庁が来年あたりから、規制緩和に乗り出す模様です。或いは、「フィンテック」で先行する米国が日本にも入り込もうと金融庁に要請したのかもしれませんが、いずれにせよ、大きな影響をもたらすエポックになるに違いありません。
日本の銀行も「フィンテック」を進めることが可能になれば、一つは、スマフォ決済に力を入れると思われます。スマフォ決済と銀行口座が直結されることでしょう。そうなると、今のようなキャッシュディスペンサーは不要になり、現金をおろさなくてもスマフォの口座から直接支払えるようになります。給与明細書もなくなるかもしれません。スマフォに明細が表示され、口座に振り込まれているのを確認できるようになるわけです。また、クレジットカードもスマフォに表示され、財布に何枚も持たなくて良くなります。その日に使うとお得なカードが表示されるなど、カード会社は新サービスで競争するようになるでしょう。大手銀行は、スマフォ・メーカー、ネット・SNSサービス、クレジット会社などと提携や傘下に収めることでより系列化し、競争は激化、それがまた新たなサービスを生むことになるでしょう。
但し、このようなスマフォによる決済と口座の直通が普及するための障害は何と言ってもセキュリティなので、こちらも銀行はセキュリティソフトの囲い込みを進め、安全安心度のサービス競争も激しくなりそうです。スマフォのセキュリティは一気にレベルアップするかもしれません。
以上のことの実現のほどは勿論、定かではありませんが、それほどでたらめなことではないように思います。スマフォはもう一度、大化けしそうですね。
郊外型カフェの火付け役となったのは名古屋に本社を置く、コメダ珈琲です。ドトールなどは客の回転で収益をあげますが、コメダは滞在型を売りにしています。スターバックスも滞在型ですが、スタバが都市型とすると、コメダは田舎型で、高齢者と家族連れの比率が高くなっています。どちらかといえば、昔からある喫茶店の郊外型の雰囲気です。また、不思議なことに、早朝からどの時間帯も、結構、客が詰まっています。一つはたぶん長居するからでしょうが、その分単価は高めです。コーヒーは美味しいですが、神戸などに点在する老舗のカフェなどからすると、ワンランク見劣りします。こうしてみると、なぜ人気があるのか、結構謎ですが、昔から「喫茶店に行くのが日課」という人は多いように、既存のカフェが取りこぼしたリピーターとなる客層を確実に取り込んだということでしょうか。
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