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2015年8月16日 (日)

二百二十七話 最低賃金上げ

 昨年に引き続き、今年も10月に最低賃金が上がる予定です。全国平均で18円、大阪府は20円上がって858円になる予定で、過去最高額の上昇となります。昇給相場を受けてのことですが、賃上げ→景気上昇→物価上昇→賃上げ・・・の好循環誘導への一環というわけです。
 しかし、上場企業の好業績、好調な株価、外国人旅行者の増加、爆買いなどの報道とはうらはらに、中小企業の業績は全体的には、まだそれほどはぱっとしません。賃上げが消費増に結びつくのは、どうしても大手中心です。下請け型の中小企業は、原料高を売価に転嫁するには時間が掛かります。また、パナソニックなどがLEDのインドネシア工場を引き揚げ戻ってくるなど、製造業の国内への回帰がジワリと進んでいます。お蔭で人手不足はまだまだ続きそうですが、その上にこれ以上の賃上げは頭が痛い限りといえます。
 こうなると、手立ては働いている時間を充実させるしかありません。例えばパートさんなら、手空き時間はつくらず、仕事が終われば帰ってもらい、残業は極力なくすようにするなどです。もうやり尽くしたといえばそれまでなのですが、最低賃金上げをきっかけに、仕事のやり方を見直し、生産性を上げる、それくらいしか対抗手段はなさそうです。

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