二百四十話 プレゼンの技術
書店に行くと、プレゼンテーションのノウハウ書は沢山並んでいます。内容は少しずつ違っていますが、共通していることが幾つかあります。ここではポイントを三つとりあげます。
一つは、どの本も次のような前提で書かれていることです。そもそもプレゼンというのは、相手に伝えることですから、広く解釈すると、人と接するビジネスの場面すべてがプレゼンというわけです。営業における商品・サービスの説明は勿論、社内コンペ、社内説明、会議ミーティング、店頭販売、他部署との折衝、名刺交換等々。しかるに、プレゼンを制する者がビジネスを制するとなり、プレゼン力は大事というわけです。
次に技術的なことで共通するのは、「プレゼンは双方向」ということです。一方的に喋るのではなく、相手の反応を見て話せとなります。確かに、プレゼンが苦手、上手くないという人はこれが出来ていないといえるでしょう。相手が理解していようがなかろうが、おかまいなしに自分のペースで話してしまいます。専門用語、難しい言葉を並べても、説得力は増さないのです。自身もセミナー等で上手く喋れていないときはこの状態に陥っています。また、誰に対しても同じ説明をしがちです。プレゼンは聞く人に合わさすことが必要です。カタログは誰に対しても平等に説明していますが、プレゼンは「あなただけ」なのです。
最後にほとんどのプレゼンの本の締めくくりが次の内容になっています。「いくら上手く朗々とスキなく喋っても、最後は人柄。信頼がおけるか、この人となら一緒に仕事をしても良いかどうかだ。」と。 つまり、「プレゼン力はとどのつまりは人間力」という結論です。人間力をつける、人事の目的と共通しそうです。
東進ハイスクールの林修先生が、「名人枝雀亡き後の名人はこの人」と言った、桂雀三郎さんの毎年恒例の独演会が28日にサンケイプリーゼであります。益々磨きがかかる雀さん、今年の演目は凄そうで、愉しみです。席はまだ間に合いそうですよ。
お蔭様で拙著「人を使うのが上手な人のリーダーのワザ」(明日香出版社)が4回目の増刷となります。出版社の話では地道にポツリポツリですがコンスタントに売れているとか。有難いですね。
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