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2016年1月11日 (月)

二百四十八話 最低賃金1000円

 ニッセイ基礎研究所によると、97年をピークに2014年まで、一人あたりの平均賃金(支給総額)は緩やかに減少し、97年の36.0万円から14年の31.7万円と△12.1%も下がっているとしています。しかし、雇用形態別に見ると実は正規社員で1.5%、パート社員で4.3%上昇しているのですが、この原因はパート比率が、15.6%から29.8%とおよそ2倍にハネ上がったからに他なりません。また、97年から14年のこの間、企業の業績は経常利益で見ると、36.7兆円から65.8兆円と大きく増加しています。つまり、長いデフレ下にあって企業はリスク回避策として、パート社員を増やし業績を確保してきたというわけです。したがって、それをそろそろ、社員に還元し平均賃金を上げ、デフレを脱するべき時期にあるというのが政府の考えのようです。ということは、パートの時給を上げるということで、最低賃金1000円を目指すという理屈です。
 このような流れにあって、パートの人海戦術に頼ってきたような中小企業の多くは、方針を見直さなければならないでしょう。中小企業としては率先して売価を上げるわけにはいかないとすると、機械化ややり方の見直しでより一層生産性を上げ、付加価値を高めるしかありません。頭の痛いことですが、今年はそのような決断を迫られる年になりそうです。

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