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2016年1月17日 (日)

二百四十九話 人材の底上げ①

 中小企業の教育は時間に余裕がないとままなりません。景気が上向き、本当に忙しいときは教育どころではなくなるのが実際です。したがって、人材育成についてはどうしても場当たり的になってしまうのは、ある程度仕方ないことといえます。それでも、教育に力を入れようというところが増えて来ています。とくに基礎的なことは、「このレベルなら必須」というように最低限のことを学ばせる教育をある程度定期実施しようという相談が多くなりました。教育は他社との差別化につながることの再認識がはじまっています。教育をしくみとして取り入れ、育成をはかっている会社とやっていない会社との差がはっきりしてきたわけです。優れた社長さんが引っ張るだけではもはや勝てなくなってきたといえます。
 ところで、社員の教育には、「引っ張っていくようなできる人をより伸ばす」やり方と「底辺を引きあげる」やり方の二つがあります。どちらも必要なのですが、両方を取り組む余裕がないのが普通です。状況や業態にもよるでしょうが、一般的には後者の底上げ型から取り組むのが良いように思います。ある程度できる人は、放っておいても伸びるからです。自ら学ぼうとしない人は、放っておくとそのままです。しかも。できない人は足を引っ張ったり、周囲に良い影響を与えないことが多いのです。ただし、底上げの教育をしてもたいていは全員がレベルアップするわけではありません。そうは上手く行かないのですが、たとえば同僚が少し伸びたりして変わり始めると、本人も焦りだします。僅かでも伸びた人が出てくる、会社もそこまでは教育を何とか続けないとなりません。

16日の朝日新聞のコラムに孤立と孤独のことが載っていました。「日本人は特に外では一人で食事をするのを嫌う。レストランで一人で食事をしているのを見たことがない。それに対してフランスだと高級なレストランでも一人で食事をしている人は結構いて、普通だ。しかPhotoもおいしそうに食べている。」というのです。確かに日本だと周囲も本人も侘しく感じてしまいます。この筆者はパリのレストランで牡蠣と白ワイン、黒パンで美味しそうに食べている老人を見て、孤立はしていても孤独ではないのだろうと書いています。日本でも「個の確立」は進んだとは思いますが、「個が確立した大人の社会」はまだ大分先のように感じます。(写真はいつ使うか迷ってしまう、クローバー石鹸さんのお馴染み干支石鹸)

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