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2017年2月13日 (月)

三百二話 ギグ・エコノミー

 働き方改革は政府が主導する「多様で正当な働き方」を進めるものですが、米国ではギグ・エコノミーといわれる新しい働きい方が注目されつつあります。ギグ・エコノミーは個人が組織に所属せず、ネットを介して仕事を直接請け負うしくみのことです。ネットでマッチングを運営する会社に個人が登録し、不特定多数の依頼主から単発の仕事を受注して、手数料を払う類のものです。AirbnbやUberなどのシェアリング・エコノミーもこのかたちの一つといえます。マッチングの会社はいわば口利き屋の現代版ですが、ネットによって圧倒的多数をマッチングできる点と低コストが革新といえるでしょう。
 よってポイントは、プラットフォームの会社がマッチングに相応しい仕事の種類を見つけ、労働と対価、安全などをいかに担保するかで、そのノウハウを見つけた会社が成功するといえます。また、その担保のしくみにより、ギグ・エコノミーの三つ目の特徴として、依頼主と請け負う側が対等という点が浮かび上がります。そうでない参加者は市場から締め出されるはずで、そうならなければこのビジネスモデルは消えてしまうでしょう。
 「派遣」という働き方の形態が現れた時もそうでしたが、ギグ・エコノミーも一気に拡がるかもしれません。日本でも様々なマッチングの会社がまだまだ出て来そうです。但し、ギグ・エコノミーは雇用ではありません。雇用が益々厳しくなると予想される中小企業においては請負パッケージ型で外注させられる仕事を検討するところも出て来そうです。
 

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