三百六十四話 サポーター手当
レナウンは育児休職から復帰した販売員が短時間勤務などで同僚に負担がかかる場合に、同僚の販売員に一人当たり月3000円の「ほほえみサポーター手当」なるものをこの3月より支給しています。
確かに「子育ては少子化を考えれば必要だし、たいへんなことだが、本人だけでなく職場の同僚である我々への負担も結構大きい。」と考える社員は多いに違いありません。本人も休みを何となく取りづらかったり、自分だけ早く帰るのは気が引けて、職場の雰囲気が悪くなったり、離職につながったりしかねません。サポーター手当で職場のモチベーションが上がり、抜けた分のカバーをしてくれるなら、本人の短時間勤務等による人件費の下がりと同僚の残業増加とのバランスはあるでしょうが、会社としては3000円は安いかもしれません。
ありそうでなかった同僚への配慮の手当ですが、人不足に雇用の流動化を睨んで、育休や子育て推進にレナウンは本気なようです。でも、このような制度はこまわりの効く中小企業こそが取り組むべきでしょう。他社が目を向けていない間が差別化に有効で、チャンスといえます。
京都堀川通にある関与先の近くにあった中華料理店が閉店の案内を貼り出していたのは昨年の春頃です。その後、新しい店がオープンする気配もなく、この場所ではやはり商売にならないかなと思っていましたら、夏くらいから前の道路に大型バスが数台止まり、中国系と思われる人たちが、ぞろぞろと店の中へ入っていきます。よく見ると、店のつくりはそのままに看板だけが「日本式ちゃんこ鍋」となっています。中を覗くと縦長のテーブルに土鍋型のステンレス鍋がずらりと並んでいます。なかなかうまい商売を考えたものです。客の来るときだけ開ければ良いし、人数分だけ準備すれば良いのですから。しかも、ちゃんこ鍋なら中身は何でも構わないでしょうし。たぶん、海外の旅行会社とタイアップして、ツアーに組み込んで貰っているのでしょう。ハズレ無しの商売です。
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