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2018年4月11日 (水)

三百六十二話 中小企業の賃上データ

 5日発表の大阪シティ信用金庫の調査資料を見ると、賃上げを実施した中小企業の賃上げ率は2.51%と昨年の2.99%よりも低下しています(この統計は大阪府下約1000社の調査で、およそ8割が20名以下の企業です)。大手の今春闘は昨年の2.11%を上回りそうですが、中小はそうでもありません。業種別で見ても上がっている職種はありません。但し、このシティのデータは賃上げをした企業を対象にした数字で、賃上げ実施の企業の比率は29.5%と、この10年間で最高となっています。これらの結果を見ると全体としていえることは、昨年に大きく上げた業種は今年は抑え、逆に昨年抑えた業種は今年は伸ばしたようです。人不足だし景気は悪くはないが、昨年の賃上げを持続するほど良いわけではなく、業種別の賃上げの凸凹はならされる結果となったといえるでしょう。
 また、賃上げした理由を見ると、人不足(全体37.5%)の影響は小売業(63.6%)と運輸業(58.3%)が飛びぬけています。とくに小売業などは昨年の28.6%から大幅アップしており、人不足が消費の最前線業種まで急速に進んでいる深刻な状況がわかります。おそらく、パートさん等の非正規の確保に急ブレーキがかかっているのだと思われます。これら人不足の業種は定期昇給時期かどうかにかかわらず、賃上げの圧力は引き続き増しそうです。

関与先のキャンペーPhotoンでプレモルを購入しましたら、オマケにビール缶用のサーバーが付いてきました。超音波できめ細かな泡が立つ優れものです。これがあれば自宅でちょっとした生ビール感覚です。

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