三百六十三話 賃金の凸凹
厚労省調査(全国企業約5万件)の昨年の年齢階層別賃金を見ると、全平均で男性のピークは50~54歳で424,000円です。10~99人規模だと55~59歳がピークとなり、339,200円となります。いずれも、この数年はダウン傾向にあり、山が低くなっていますが、その分、20代等の若年層が上がっています。若年層の上りは、大手中堅より中小企業の方が顕著です。
10~99人規模のこの山の傾きを計算すると、年当たりざっくり3,800円となります。この中には基本給の昇給と手当のアップ分が入っていますが(つまり、定昇+定昇外)、データの少ない中小の昇給の目安となります(これが大手の山だと8,700円となり、うち定昇が5,700円くらいとすると、定昇外は3,000円となります)。
ここへ来て、スバルやJRが高齢者の賃上げを実施するなど、世代別の賃金配分はまた移って行くでしょう。足元は人不足ですが経済の先行きの懸念から、企業は賃上げに慎重にならざるを得ません。限られた原資の配分先が年ごとに変わりそうです。自社の配分先を見極めることが重要になっています。
インバウンドでは西高東低といわれ、関西の景気はそれなりに活況です。確かに観光でも、大阪、神戸、京都、奈良を関西地域として、ひとまとめにして見るとそれぞれに特徴、個性があり、奥が深いといえます。神戸を取り上げても、大型クルーザーが就ける港に空港もあり、洒落た店と歴史ある建物がひしめいていて、六甲山系が急角度に立ち上がり、その奥に有数の温泉地を抱えるといったロケーションは、実は見どころ満載なのです。写真は六甲に三つあるケーブルカーの一つ摩耶ケーブルですが、二度の大災害を乗り越えて93年の歴史を誇ります。先日、登りましたがスキージャンプ台と同等の急勾配の線路を見ているだけでも飽きません。
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