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2018年5月

2018年5月30日 (水)

三百六十九話 就職率

 今春の卒業生の就職率は人不足の状況下で高い数字になっています。文科省の調査で大卒が98.0%と過去最高ですし、高卒は99.3%にもなります。ただ、大卒と高卒は少し事情が違い、高卒は進学率も高く、例えば東京都などは就職率99.7%ですが就職希望者は6%にすぎず、まさしく金の卵状態なのです。
 必然的に大卒、高卒とも中小企業にとっての新卒採用は非常に厳しく、「選べる状況にない」と言わざるを得ないでしょう。にもかかわらず、関与先を見わたしますと、各社でそれなりに採用できていたりします。その理由を採用できている会社から推測すると、一つには、採用者数が数名と少ないこと。二つには、採用にかなり工夫、努力をしていること。三つには、人事制度に力を入れ、同規模や同業種と差別化がはかれていることなどが考えられます。
 はなから、採れないと諦めてはいけません。また、「誰でも良い」としてはいけません。それなりの人材の採りようはあるといえます。

神戸の湊川隧道は日本初の河川トンネルです。水害と港の付け替えの必要性から明治になされた大規模工事です。近くにいて長い間知りませんでしたが、ブラタモリで取りあげられ「へえ~」ということで一度行っておこうと、先日家内と探索に。現在は旧湊川隧道はPhoto使われておらず、保存会によって一般公開され、コンサートも開かれています。昭和に入って、その横に作られたより巨大な新湊川隧道は平成に改築もされ、現役です。
深いトンネルの中でのコンサートは音響効果抜群ですし、夏は涼しく趣がありそうですよ。

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2018年5月24日 (木)

三百六十八話 副業の資料から

 国は副業ができる労働環境を奨励していて、厚労省のモデル就業規則もこれまでは「副業禁止」だったのが、一転して副業を認める内容に変わりました。とはいうものの、関与先の会社を見わたしましても、副業を認めている規程の会社はまだありません。
 エン・ジャパンがこのほど副業について社員側3000人から調査した資料では、副業経験者は約3割、副業時間は週に5時間未満が6割、副業を認めている会社は13%、禁止の会社は55%となっています。副業をする目的は収入ですが、月に1~5万円程度が半数超で、副業が「ままならない」のが副業をする人の悩ましいところのようです。その理由は「本業が忙しい」からとのことですが、そうすると副業をするために求められるスキルは「時間管理」となりそうです。でも、「時間管理」に長けた人は、きっと本業でもマネジメント力を発揮して出世するに違いありません。
 国が副業を奨励するのはいいのですが、法整備が追いついていません。残業の割増、事故や病気のときの責任の所在など、現状のままだと、企業は副業に積極的になれないでしょう。したがって、当面は「様子見」が正解となりそうです。ただし、人材の確保から認めざるを得ない会社が増えてくるでしょう。暫くは「見て見ぬ振り」で凌ぐしかなさそうです。

神戸にも漁師町の名残で、この時期には各地区で「だんじり」祭が続きます。岸和田ほどではないですが、結構勇ましく賑Photo_2やかです。写真は町内を練り歩き、夜に住吉神社に戻って、蔵に収まったところ。喧騒のあともちょっと風情があります。この地区のだんじりは若い威勢の良いお姐さんが中心でなかなか華やかでしたが、地区によっては年寄りばかりのところも。やはり、若い人が住まないと地域も元気がなくなります。
 

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2018年5月16日 (水)

三百六十七話 5月の目標面接

 5月は連休で日が少ないうえに、目標設定の面接の時期が重なり、人事コンサルは毎年タイトなスケジュールとなります。
 目標管理制度が建前でなく、実際にうまくいくかどうかの大きな要因の一つに「面接」の実施があるといえます。制度として実施することになっていても、していない、初めはしていたがいつの間にかうやむやになった、というようなことはよくあることです。また、「面接」を実施する人はするが、しない人はまったくしない、というのもよく聞かれます。
 中小企業での目標管理の「面接」は、最初から上手くできる管理職もいれば、なかなかできない管理職も大勢います。できない人はずっとできないし、やらないので、放って置くと制度は崩壊するか、形骸化します。したがって、「面接」の仕方を指導し、オフィシャルに実施する機会をつくることが必要です。制度をつくれば動く大手と違って、中小企業の悩ましいところですが、目標管理がもたらす効用を考えると、充分にお釣りが来ます。

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2018年5月10日 (木)

三百六十六話 ブーメラン社員

 何かの事情で一度退職した人を再雇用する制度を取り入れる企業がジワリと増えてきています。また、厚労省も制度化を経済界に勧めているようです。16年の産労総研の調査では、理由を介護や育児に限定すると、およそ3社に1社が復職制度があるとしています。
 復職について中小企業では、制度化はしていないものの、事情を勘案して個別には対応している会社は結構あるでしょう。そのような会社は制度化の可能性が高そうですが、そういった積極推進の可能性のある会社が在る反面、意地でも絶対認めない会社も多いと思います。人材へのそのようなこだわりは、中小企業の良い面でもあるでしょうが、それもこの人不足の状況下では変わらざる得ないかもしれません。
 一度退職した人が元の会社に復職した社員をブーメラン社員などと呼びますが、会社にとってブーメラン社員の大きなメリットは即戦力性にあるといえます。これは、捨てがたいメリットに違いありません。また、制度化する利点は採用、定着にプラスになることです。中小企業でも、わが社は「復職制度あり」の看板を検討する会社が増えることでしょう。でも、会社としては「なんでもかんでも」はいやに違いありません。工夫が求められます。

ガソリン車に乗っていると気がつきませんが、EVスタンドは知らぬ間に随分と普及していまEvす。GoGoEVというマップで大阪市内を見ると写真のようにビッシリ。全国では2万7千ヶ所以上といわれていて、ガソリンスタンドが3万ヶ所ですから、間もなく抜くでしょう。もはやガソリン車の次はEVに決定となりました。
 
 

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2018年5月 2日 (水)

三百六十五話 人不足下の新人研修①

  4月は新入社員研修が続きました。管理職研修とならんで中小企業においても実施する会社が増えた教育制度の一つです。わたしが人事コンサルに関わるようになった30年ほど前には、ほとんどの中小企業では行っていなかったと思います。一つには新卒を本格採用する会社が少なかったせいもあるでしょうし、また何を教えればよいのかわからないこともあったでしょう。。
 新入社員研修をするメリットは、やはり定着率のアップです。とくに現在のような人不足の状況では虎の子といえる人材ですから、なんとしてでもリタイヤせず、早く一人前の戦力になって欲しいところです。このような会社の思いは、採用に携わり苦労した者ならよくわかるのですが、それ以外の人は案外、理解していないことが多いようです。「今度のはダメだ。もっとちゃんとした人材をよこしてくれ。」というくらいにしか考えていません。そういう意味では、「いまどきの新入社員」を受け入れる体制を整えておく必要もあるかもしれません。役職者には現在の採用状況くらいは説明しておいた方が良さそうです。
 新入社員研修のカリキュラムですが、銀行や商工会議所などの合同研修も良いのですが、できれば社内で研修するのがベターに思います。内容は、どこの会社でも行っている「仕事をする心構え」が中心で良いでしょう。入社して間もないこの時期にしか、教えられないことがあるのです。それをしっかり身につけてもらうべきといえます。
 
 

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