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2018年9月23日 (日)

三百八十四話 定期採用ルール

 経団連は主導していた、大卒者の定期一括採用のルールを大きく方向転換し、経団連としては協定を定めないことにしました。但し、急な変更は学生も混乱するので、まず来年度については政府と大学が引き継ぎ、ルールづくりをすることになりました。65年続いた定期一括採用の協定は一旦は幕を閉じ、新たなステージへ向かうことは間違いないでしょう。外資系のように日本の大手も通年採用型のウェイトが大きくなるはずです。
 この影響は大きく、一つは中小企業の採用は間違いなく、さらに厳しくなることでしょう。説明会や面接のスタート、内定日をどこにすれば有利か、見当がつかず、無駄なアクションが多発しそうです。当面は増々、採用サポート会社に頼らざるを得ず、無駄金を注ぎ込むことになり兼ねません。
 もう一つの大きな影響は、通年採用の高まりとともに、雇用が流動化することです。流動化は定着難を意味します。仮に新卒を採用できたとしても、優秀であればあるほど、早期に退職する可能性が増えると考えておく必要があります。また、通年採用は中小企業に教育育成の負荷を増やすことになり、それが定着難に拍車を掛ける恐れがあります。
 これから、早急に採用、定着、育成の戦略の練り直しが必要と思われます。

 

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