四百十話 大卒求人倍率
2019年卒業予定の大卒求人倍率は、リクルートワークスの調査を見ると1.88倍で昨年より0.10ポイントの上昇です。厚労省調査の同就職率のデータでも98.0%と昨年比0.4ポイント増の過去最高で、まさに売り手市場真っ只中と言える状況です。
けれども、この数字は平均値であって、もう少し細かく見ると現実はさらに凄まじいと言えそうです。規模別求人倍率では300人未満で9.91倍と昨年の6.45倍から3.46ポイントも上昇しています。それが、5000人以上の大企業では0.37倍と昨年より-0.02ポイントの低下です。つまり、売り手市場、人不足の超採用難は中小企業で、大企業は買い手市場といえます(300~999人規模で1.43倍、1000~4999人で1.04倍)。実はこの10年で見ても大企業はずっと買い手市場で、中小企業はずっと売り手市場、採用難なのです。ということは、規模でくくられてしまうと中小企業に勝ち目はないということでしょう。中小企業は違う切り口でウリ文句を考え、大手と違うアプローチをしないと、欲しい人材は永遠に来ないかもしれません。
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