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2019年10月

2019年10月21日 (月)

四百三十一話 伸びる新人

 今年の新卒もその力量に、先行きが予想できるような差がそろそろ見え始める頃です。何も仕事のことを知らない入社当初はほぼ同じといえますが、今頃になると覚えの早い遅い、ミスの多い少ない、スピードの速い遅いがよく分かるようになります。性格や地頭の差をよく言いがちですが、差がつく大きな要因として、「情報への対応力」があるように思います。簡単に言うと「素直な人に情報は集まる」というセオリーです。地頭が良くても、「そんなことわかっている」というように、自ら障壁をつくってしまいがちな人、いわばプライドが邪魔するタイプには情報は集まりません。この場合の情報とは、仕事のやり方や商品知識など仕事に関わる全てのことを指しますが、言われたことは取り敢えず素直に聞く人、何にでも興味をもってあたる人に情報は集まると言えます。教える側もそのような素直な人には、もっと教えようとするものです。よって、その積み重ねで次第に大きな差ができてしまいます。
 でも、この差を埋めるのは今ならまだ間に合います。この時期、新人に「仕事の教わり方の基本」をもう一度、指導するのが良さそうです。

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2019年10月11日 (金)

四百三十話 入社後の転職

 日経によると、20代向け転職サービスの登録者のうち、卒業後3年以内の人数は前年対比で3割も増えているとのことです。登録者ですから、実際に転職するかどうかはわかりませんが、就活を再開していると見てよいでしょう。急速に若手人材の流動化が進みそうな気配です。
 中小企業にとって、人材の流動化は由々しき問題です。とくに若手はそうです。苦労して採用した新卒が3年程度で辞めてしまっては、採らなかったほうがマシと言いたくなるでしょう。
 大手はこれまで新卒中心でしたが、トヨタが中途採用を当面は3割に増やし、いずれ5割に持って行くと発表しました。他社も追随することでしょう。年功、終身雇用は崩壊し、流動化は思ったより早く進みそうです。
 中小企業は採用に時間、労力、コストを掛けるよりも、これからは定着にウェイトを置くほうが得策となりそうです。人事戦略を持たざるを得なくなりつつあります。
 

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