四百三十一話 伸びる新人
今年の新卒もその力量に、先行きが予想できるような差がそろそろ見え始める頃です。何も仕事のことを知らない入社当初はほぼ同じといえますが、今頃になると覚えの早い遅い、ミスの多い少ない、スピードの速い遅いがよく分かるようになります。性格や地頭の差をよく言いがちですが、差がつく大きな要因として、「情報への対応力」があるように思います。簡単に言うと「素直な人に情報は集まる」というセオリーです。地頭が良くても、「そんなことわかっている」というように、自ら障壁をつくってしまいがちな人、いわばプライドが邪魔するタイプには情報は集まりません。この場合の情報とは、仕事のやり方や商品知識など仕事に関わる全てのことを指しますが、言われたことは取り敢えず素直に聞く人、何にでも興味をもってあたる人に情報は集まると言えます。教える側もそのような素直な人には、もっと教えようとするものです。よって、その積み重ねで次第に大きな差ができてしまいます。
でも、この差を埋めるのは今ならまだ間に合います。この時期、新人に「仕事の教わり方の基本」をもう一度、指導するのが良さそうです。
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