四百三十七話 中途採用比率
来年4月より、301人以上企業の正社員に占める中途採用比率の公表が義務付けられます。政府はとくに新卒一括採用比率の高い大企業をターゲットに、就職希望者が中途採用に前向きな企業を把握できるようにしたいと言っています。もちろん、新卒一括採用一辺倒から中途採用の割合を高め、硬直した日本の雇用制度を崩すのが狙いと思われます。
大手の中途採用比率はこの10年で伸びています。例えば自動車メーカーで見ると、2009年で6%程度だったのが2016年には29%に上がっています。直近17年のリクルートワークスのデータでは産業全体で、5000人以上企業で37.4%です。但し、2016年も37.8%とかわらず、頭打ちの状態なのです。そこで、今回の公表義務化となったのでしょう。
ちなみに、同調査17年の5~299人規模の中途採用比率は76.7%です。中小企業は中途採用頼みなのです。大手が中途採用にさらに手を広げ始めると賃金相場も上がり、中小の人材採用はさらに厳しくなります。頭の痛い限りです。
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