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2020年9月 1日 (火)

四百五十一話 ジョブ型雇用の進展

 富士通や日立などがいちはやく、ジョブ型雇用の導入を宣言するなど、90年代後半の成果主義到来時の様相と似てきました。成果主義ではおもに「年功色の払拭」がテーマでしたが、そこに絞れば、成果主義の役目は概ね果たせたように思います。成果主義の第2幕といえる、今回のジョブ型雇用の肝は、日本型雇用慣行の変革です。単に「職務の明確化」や「職務給型賃金体系の導入」に終われば、ジョブ型雇用は未完となり、第3幕を待つことになるでしょう。
 ジョブ型雇用の条件を次のように3つあると言う人もいます。①職務を特定する採用②職務に基づく賃金制度③会社との対等な関係、言いかえると、「ジョブ」が市場で取引される雇用環境、労働市場が整うことを意味します。これは単に雇用の問題だけではなく、仕事の与え方、取り組み方の変更、マネジメントの変革を迫ることになるでしょう。スキルをもった人材を会社で囲うのではなく、社会にプールすることになり、社会の仕組み自体が大きく変わります。まさしく発想の大転換が必要となるでしょう。したがって、そうなるにはまだまだ時間が掛かるはずです。

Photo_20190913114501 🎤「人を使うのが上手な人のリーダーのワザ」 がお蔭様でまたまた増刷となりました。半分がイラストという解説書のためか、コンスタンスに売れているようです。中小企業の主任、係長、課長クラスにお薦めです。

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