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2021年7月 2日 (金)

四百六十七話 転職希望者増加

 5月の中途求人数は、中途採用専門サイトのDodaやエン転職も前年同期に対して2倍以上となっています。企業の求人が旺盛なのは、ワクチン接種の浸透で経済活動が正常に戻って行くと考える企業が多いことの表れでしょう(来年卒の新卒の内定率についても、6月1日時点のリクルート調査で昨年より10ポイント以上も増加しています)。
 このように中途求人数は増加しているのですが、求人倍率は下がっています。これは転職希望者数も増加したからです。5月のDodaに登録の転職希望者数は前月比で3.6倍にもなっています。
 転職希望者数は即、転職者ではありません。求人サイト等に取り合えず登録しておく人の人数で、良い条件、希望の条件の会社があれば、転職する人たちで、いわば転職予備軍です。
 この時期に急激に転職希望者数が増えていることに、会社は注意しておかないとなりません。転職希望者数増加理由の一つは、新卒採用者のアンマッチと思われます。この4月卒の求人がコロナ禍で低迷だったために、新卒者で希望の会社に入れていないという人が多かった可能性があります(これは大卒だけでなく、高卒にも傾向が見られます)。それが求人数、つまり求人に積極的な会社の増加とともに転職希望者も増えたと考えられるからです。したがって、この時季に新人のフォローを積極的にする必要があると言えるでしょう。「まだ入社3か月だから」といって、「仕事や会社に慣れる仕事」だけでなく、「仕事の醍醐味が味わえる仕事」を混ぜてやらせてみるのも必要なように思われます。

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