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2021年8月12日 (木)

四百六十九話 資材不足

 自宅に近いところに鉄スクラップの置き場が幾つかります。今年の初めごろまでは、以前にも紹介しましたが、いずれも見上げるほど山のように積みあがっていました。この3年くらいは積みあがる一方だったと思います。素人目にも、どちらかといえばキロ単価は下降気味で、売りそびれているという印象でした。それがここへきて、鉄の山はあっという間になくなり、すっかり売り払われたかして、今は地面が見えています。どうやら世界中で鉄材不足のようで、鉄の在庫を抱えているところは、勝手に値が上がり、勝手に売れていく状態のようです。
 原因は長引くコロナ禍の影響で経済が停滞するなか、各社在庫をなくしていったところへ、米国や中国、欧州など早期に回復しだした地域を中心に急激に需要が高まってきたこと、それにまだ鉄の生産が追いついてないこと、コンテナや輸送船不足および人員不足による物流の混乱などが絡まった結果のようです。そのような需要と供給のずれ、はざ間が主要因なので、それほど長くはないと思われますが、今年度中は鉄不足が続くと思われます。
 このような資材不足は他でも起こっているようです。代表的な半導体不足は、電子機器製品のみならず、クルマなども世界中で供給が追いついていません。どうも、半導体が主たる部品ではない製品ほど不足しているようで、今までにない状況が起きているようです。木材も不足し高騰しています。日本で住宅ブームが起きているわけではなさそうですが、海外から木材が入らず、年初からすると3割くらい上がっているようです。海外ではコロナの影響で戸建てブームが起きているのが主要因とかみたいですが、生産地のコロナ禍による人不足、物流の混乱は鉄と同じような要因と思われます。この混乱でダメージを受けるところと逆に恩恵を受けるところの差は大きいでしょう。変化に機敏な会社が勝ち組となりそうです。

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